追悼「西城秀樹」さん 「郷ひろみ」「野口五郎」と語った貴重な“還暦鼎談”

芸能週刊新潮 2016年2月25日号掲載

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 歌手の西城秀樹さんが亡くなったニュースは、日本中から哀悼の声があがっている。週刊新潮が過去に掲載した「還暦鼎談『郷ひろみ×西城秀樹×野口五郎』僕らが兄弟だったあの時代」記事から、在りし日の西城さんを偲ぶ。(以下は2016年2月25日号掲載時のもの)

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【野口】 何十年ぶりかに、こうしてじっくり話をする機会があるなんて思ってもいなかった。だから、色んな思いがあって、今日、家を出る前に奥さんと1時間以上も話をしちゃったよ。

【西城】 うちの女房がね、今日のことで、そっちの女房と話をしてたらしいよ。

【野口】 そう。女房同士で連絡を取っているみたいでね(笑)。僕は普段、仕事に出る前よりも、むしろ帰ってきてから色々と話す方。でも、気持ちが高ぶっていたんだろうな。「3人とも還暦だよ。久しぶりに会って、どんな話が聞けるのかな」とか、そんな話をして来た。

【西城】 同窓会みたいな感じ。

【郷】 こうやって話しているうちにしか思い出せないことが、それこそいっぱいあるもんね。

――昭和から平成にかけて、日本の音楽界をリードしてきた3人。芸能生活は45年に達し、このほど揃って還暦を迎えた。

【郷】 僕は先日、サントリーホールでクラシックのフルオーケストラをバックに歌う機会がありました。初めてのチャレンジでしたが、新人のような初心に返ることができる、とても貴重な経験でした。やっぱり歌からは、どうやったって離れられないって実感しました。

【西城】 歌っていると、やっぱり「歌って良いなあ」と思うよ。僕は今年の秋に芸能生活45周年の記念コンサートをやる予定。

【野口】 僕はちょうど、それを終えたばかり。先週、45周年と60歳の誕生日ということでね。

【西城】 60歳は一つの節目。僕にとって「還暦」は、感謝の歴史だから、「ヒデキ感歴!」ってとこかな(笑)。

【郷】 60歳というのは、社会でいえば、定年退職を目前に控えた年頃だよね。

【西城】 まさに「第二の人生」が始まるっていうのかな。だいぶ涙もろくなったけどね(笑)。

【郷】 ただ、僕の場合は振り返ってみると、10代から50代というのは自分の人生を最高に持っていくための準備期間だったのかなという感覚なんです。基礎がしっかりしていなければ、その上に建物は作れない。だから、強固な基礎作りをしてきた上で、やっとスタートラインに立った。秀樹が言ったように、新たな第二の人生を素晴らしいものにしたいと思えば、年齢をネガティブに考えなくて良い。そういう感覚かな。

【西城】 60代の次は70代が待っているわけでしょ。だから、60歳というのは新たな10年へのスタートなんだよ。

【野口】 還暦ってものを迎えて、僕はまだ色々考えている最中です。ひろみが、「今までは60代になったこれからのための基礎作り」って言ったのを聞いて、そういう考え方もあるなって思っているところ。それから、秀樹が言う「再スタート」というのもなるほどなと。こういう意識や考え方を、自分はどう消化していこうかなと考えているよ。

【郷】 それぞれが自分の人生をエンジョイして歩いていけば、それで良いと思うんです。決して誰が正しいということじゃなくて、それぞれが気持ちの良いところに行って自分の人生を送っていくんだね。

【西城】 うん。楽しく実りの多い芸能人生を。

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