「更年期?なってるヒマないわよ」 平均年齢62歳!のチアガール

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 にわかには信じがたいけれど、ご覧の皆さん平均年齢62歳。下は53歳から上は72歳までの、いわゆるチアガールである。

 3月26日、千葉県で開催されたチアの大会にゲスト出演した、日本シニアチア協会オフシャルユニット『チームジェスカ』のメンバーだ。ポンポンを両手に持って、ディープ・パープルの曲にのって登場。ミニの衣装をひるがえし、飛んで跳ねて開脚して。ラインダンスまで披露してしまう。場内は拍手喝采で、なかなか人気者なのだ。青山学院大学の学友会吹奏楽バトントワリング部出身の渡邉映衣子さんが2007年に立ちあげた協会は現在、全国で300人の会員を数える。49歳以上で、「踊ることができるなら」上限は何歳でもOK。しかしこの『チームジェスカ』は、オーディション審査で合格した人しか入ることができないハイレベルな集団なのである。とはいえ、

「学生や子供たちは教えるときに説明はいらない。踊って見せればわかりますから。けれどシニアの場合は一つずつの動きを言葉で説明します。“上げた右手を右の脇から下におろして”とか」(渡邉先生)

 メンバーも言う。

「そうなのよ、覚えられなくて。それに1週間経つと忘れちゃうし」

 練習は毎週1回、3時間コース。念入りなストレッチから始まり、筋トレ、全員合わせてのダンス等いろいろある。

「最初は膝が痛くて痛くて」

「お腹も二の腕もプルプル」

 と、あれこれ感想を口にする。しかしそのうち体が習得してしまい、

「更年期? なってるヒマないわよ」

 と勇ましい。あるメンバーが言う。

「やるからにはセンターを狙う」

 すかさず、他のメンバーがカバーする。

「常に前へ前への気持ちが大切。そうでないとスキルアップしない」

 皆さん、立派です。

週刊新潮 2018年4月5日号掲載

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