教団脱走、麻原を恐喝… 「異質のオウム死刑囚」の欲得と打算

社会週刊新潮 2018年4月5日号掲載

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「オウム死刑囚」13人の罪と罰(4)

 東京拘置所からの「移送」で、13階段に足をかけたオウム真理教・13名の死刑囚たち。その「罪と罰」を振り返る。信仰に生きたはずの彼らは、なぜ道を外れたのか。

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「粛々とやってほしい」

 3月20日、地下鉄サリン事件の慰霊式が行われた。

「毎年恒例ですが、23年を経た今年は、いつにも増して注目が高まりました」

 と述べるのは、さる全国紙の社会部デスクである。

「麻原彰晃以下、13名の死刑囚の執行がいつ行われても不思議ではない。そうしたムードが高まっているからです」

 そして、その際に執行について問われた、被害者の会代表世話人・高橋シズヱさんは、冒頭のごとくはっきりと述べたのだ。

「一方、かつて教団にVXをかけられ、瀕死の状態となった『オウム真理教家族の会』代表・永岡弘行さんらは、“麻原以外の執行停止”を求め続けて久しい。この点はさまざまな議論がとびかっています」(前出・デスク)

 とは言え、既に死刑が確定し、うち7名の移送が済んでいる現状では、全員がそう遠くないうちに執行されるのはまず間違いない。

 その是非はともかく、では、13名はどのような「罪」を背負い、どのように「罰」と向かい合ってきたのか。

 これまでの第1~3回では、教祖・麻原に加えて、坂本堤弁護士一家殺害、松本サリン、地下鉄サリンの「三大事件」すべてに関わった、中川智正、新実智光について取り上げた。今回から3回に亘り、坂本事件、もしくは松本事件に手を染めた、死刑囚5名について取り上げる。

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