「菊池彩花」村八分騒動 盛り上がり欠いた平昌応援、“村の金でカンパ”のやっかみ

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“俺は100%正しい”

 菊池の父親、毅彦氏に、中島村長との関係について聞くと、

「私と現村長の関係を記事にされると困るんですよ。五輪への関心が国民から遠ざかったころならいいかもしれませんが、小さな村のことですから……。小池都知事がちょっと突っつかれてもどうってことないけれど、ここは田舎ですから」

 と多くを語らず。代わりに、再び中島村長にご登場願うと、

「職場でのトラブルなどはなかったですよ。私とは路線が違っていたんでしょうね。私は住民の皆さんの声を聞くという考えです。でも毅彦さんは、“俺がやるから皆ついて来い”“俺がやることは、100%正しいから”という感じ……。その違いを有権者が判断したのでしょう」

 そして、こう続けた。

「仲が悪いとよく言われて、私も困っちゃうんです。別に親の仇でも子の仇でもありませんからねえ。左遷? 私は30年以上役場勤めを続けていたので、毅彦さんから“一度は出た方がいい”と勧められて、“是非是非”と出たんです。実際、すごく充実した3年間でした」

 この話を額面通りに受け止める村民は、まずいないという。果たして故郷へ錦を飾ったヒロイン、菊池に“村民栄誉賞”は授与されるのか……。前村長派vs.現村長派による村を二分する大問題の帰趨は、未だ見えない。むしろ、前村長派が少数派であることに鑑みれば、金メダリストは村八分の状況に追い込まれかねないというのである。

週刊新潮 2018年3月8日号掲載

特集「パシュート金メダルでも『菊池彩花』が『村民栄誉賞』をもらえない長野県『村八分』騒動」より

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