金メダルでも「村民栄誉賞」がもらえない… パシュート「菊池彩花」村八分騒動

スポーツ 週刊新潮 2018年3月8日号掲載

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“村の誇り”

 これには、菊池の地元、長野県南相木村の住民たちも、彼女の活躍と村の復活を被らせたのではないだろうか。というのも、甲武信(こぶし)ヶ岳の麓に位置する南相木村の人口はわずか1000人ほど。近い将来、消滅の可能性が指摘されている過疎の村なのである。

 小さな村から菊池の他に、2人の妹、悠希(27)と純礼(22)もショート・トラック競技の選手として出場。確率的には奇跡の村と言うほかない。村民が一丸となって応援したかと思ったら、

「村内の温泉施設では、姉妹がメダルを獲った翌日は、入浴料を無料にするサービスを企画したり、レストランで3姉妹応援メニューを提供したりして盛り上げようとしていました。ただ、一部の村人だけという印象ですね」(前出の記者)

 妹2人はメダルに届かなかったが、菊池の金メダルは村にとって、“村興し”の絶好の機会だ。その点について他ならぬ村のトップ、中島則保村長に話を聞くと、

「村から金メダリストが出たことは誇りです。村の表彰規定がありまして、今回はもう少し上のものを出そうかと考えています。とりあえず、功労賞や村民栄誉賞みたいなもの。規定にないので、これから作ろうと思っているところです」

 村始まって以来のスター誕生。即決したところで、誰からも文句は出そうもないが、

「一応、祝勝会兼報告会ということも計画はしています。菊池さんは五輪後も他の大会の予定があるらしいので、3月中に出来ればいいんですが……。場合によっては4月にずれこむ可能性もあるかも知れません」(同)

 村の誇りと言う割には、なぜか歯切れが悪い。むしろ随分と冷静で、興奮からくる熱が感じられないのだ。

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