原発を再稼働させない新潟県知事が招く「巨大なリスク」 首都圏が大停電に…

国内 社会

2018年03月07日

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新潟県知事が招くリスク

 東電の危機に話を戻せば、昨年10月、柏崎刈羽原発の6号機と7号機が、7000億円近くを投じた安全対策の末、原子力規制委員会の審査にパスした。

「2基合わせて272万キロワットの発電が可能で、今回他社から融通を受けた分をちょうどカバーできる。この2基が稼働していれば、今回のような事態にはならなかったはずですが、新潟県の米山隆一知事は、独自の検証を終えるまで稼働させないと言っている。今後3年は、再稼働するのは難しいでしょう」(東京工業大学の澤田哲生助教)

 それが次の知事選を睨んでのことであるなら、個人の選挙のために首都圏を巨大なリスクにさらす姿勢は、万死に値するといえよう。

 澤田氏は原発について、

「増やさないまでも、以前の水準に戻すべきだ」

 と説く。停電のリスクだけではない。柏木氏も、

「原発を含め理想的なエネルギーミックスを行ってはじめて、電気料金を抑えて国際競争力を維持し、一部の燃料の輸入が途絶えても耐えうる、安全保障上のリスクヘッジを行うことができます」

 と言って、続ける。

「イギリスは原発21%、天然ガス30%、石炭23%、石油1%、水力2%、再生可能エネルギー24%と、バランスのよいエネルギーミックスですが、震災前の日本の電源構成も、再生可能エネルギーの値が低いほかは、近い数字でした」

 長所もあれば、短所もある。それは原発でも再生可能エネルギーでも同じこと。2択を迫っている間は、われわれは危機に曝されざるをえない。

週刊新潮 2018年3月1日号掲載

特集「首都圏は『大停電』寸前だった! 大雪で使えない太陽光に血税を流した戦犯は誰か」より

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