在日中国人の“白タク”行為が増加 格安料金だけではない「意外な人気」の理由

国内2018年2月26日掲載

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中国人観光客の小グループ化で、中国人白タクが横行

 2月19日、東京空港署は道路運送法違反の疑いで、36歳の中国籍、自称会社員を逮捕した。乗客を港区のホテルから羽田空港まで送り届け、6000円を受け取った容疑。つまり国の許可を受けていない「白タク」だったため、逮捕されたのだ。

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 京都の東山署も2月20日、中国籍で43歳の会社役員を同じ容疑で逮捕した。1月11日から30日にかけ、中国人観光客約30人から運賃を受け取って「白タク」を“営業”したという容疑だ。京都市内の清水寺や二条城、金閣寺などの人気観光地を案内したり、関西空港まで送ったりしたという。

 ご存じの方も多いだろうが、中国では旧暦の正月を最も重要な祝日とする。これを春節と呼び、今年は2月16日から21日までが正月休みだった。

 この時期に“民族大移動”が起きる。日本のGWや盆休み、年末年始と同じだ。帰省組も多いが、海外脱出組も相当数にのぼる。日本人にとっては、中国人観光客との“遭遇率”が上昇することになる。

 中国人観光客と言えば、団体客が免税店に大型バスで乗りつけ、家電製品を爆買い————という層は相当に減少しているようだ。少人数化が進み、例えば家族だけで日本を訪れる中国人も相当に増えているという。

 そのために彼らが必要とする交通機関も変わってきた。大型バスではなく、小回りのきくタクシーのニーズが高まっている。日本国内のタクシー会社にはビジネスチャンスが到来したはずなのだが、実情は真逆だ。

 なぜなら、中国人観光客は冒頭で紹介したニュースのように、白タクを使うケースが多いと見られているのだ。中国では「配車アプリ」が人気で、国内だけでなく世界各国にサービスが広がっている。日本も例外ではなく、“中国人向け白タク業者”にとって、春節は最大の稼ぎ時なのだ。警視庁や京都府警が春節期間中に逮捕に踏み切ったのも、こうした動きを背景にしている。

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