「中国IT最大手アリババの決済サービスは使ってはいけない」中国人漫画家が日本人に警告

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 中国の電子商取引(EC)最大手のアリババ・グループが、日本市場への攻勢を本格化させている。その切り札と期待されているのが、いま中国で爆発的な勢いで広まっている決済サービス「アリペイ(支付宝)」。同グループは2018年にも日本でアリペイを本格展開する意向だという。

 アリペイは、ネット上の口座に現金をチャージし、買い物などの代金支払いに使える電子マネーのサービス。日本で言えばSuicaやWAONのようなものだが、日本の電子マネーとは比べ物にならないほど利便性が高いという。

 ベストセラー『マンガで読む 嘘つき中国共産党』を描いた中国人漫画家の辣椒さんも、かつてアリペイを重宝していたという。

「アリペイは、店頭やネットでの決済はもちろん、公共料金の支払い、交通機関のチケット予約、知人への送金、飲食店での割り勘支払い、資金運用など多くのサービス機能が付いており、たしかに使い勝手がとても良い。中国では4億5000万人が利用していると言われ、もはや都市部ではアリペイなしでは生活できないと言っても過言ではありません」

「すでに日本でも、中国人観光客が多く訪れるホテルや百貨店、家電量販店などを中心に、2万カ所以上でアリペイが使えるようになっています。もしアリペイが日本でも本格的なサービスを展開するようになったら、利用したいと思う日本人はたくさんいるでしょう」




「しかし、アリペイを利用するのはやめた方がいいと私は思います。「新潮45」でも詳しく描きましたが、アリババ・グループの創業者ジャック・マー(馬雲)は中国共産党とベッタリで、顧客の個人情報を平気で政府機関に引き渡すからです」

「たとえば中国では、人権派弁護士が地方で起きた事件の調査に行くためにアリペイで電車のチケットを買うと、その情報がすぐに当局に伝わり、駅で警察が待ち構えていて妨害されたりします。さらにひどくなると、突然アリペイが使えなくなる。困った弁護士が、家族のアリペイを借りて電車のチケットを購入したら、詐欺罪で逮捕されて晒し者にされたこともありました」

「私も中国政府に批判的な風刺漫画を描いていたら、ある日、突然アリペイが使えなくなり、非常に困りました。それ以来、私はアリババ・グループのサービスは一切使わないようにしています。日本の皆さんもぜひ気をつけて欲しいと思います」

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