日本に持ち込まれた「北朝鮮の鉄道員制服」 専門家鑑定で判明した驚愕の「売値」

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コスプレ需要で驚きの買取額

 では肝心の価格は幾らなのか。宮川氏は、もし中国などで売り手との交渉になれば「現在なら、これらのセットで3万円は要求されるのではないでしょうか。状態が良ければ、4万円を求められるかもしれません」と言う。

「往復の交通費、宿泊費などの諸経費がありますから、売値は15万円です。買ってくれそうな人には心当たりがあります。北朝鮮の珍しい制服を、コスプレ的に着て楽しむ人々がいるんです。例えば以前、北朝鮮の鉄道員の帽子だけを1万円前後で買取して、数万円で売ったことがあります。ただ、これは2000年代の話で、北朝鮮や中国の税関が甘い時代でした。近年は税関が監視の目を光らせていることもあってか、北朝鮮グッズは全体的に品薄で高値傾向になっています。15万円でも高過ぎるということはないと思います」(宮川氏)

 どんなジャンルにもマニアは存在する。どんな“モノ”であっても、市場経済は値段をつける――。考えてみれば当たり前の話だが、やはり驚かされる。

 肝心の実物だが、素人でも縫製など質が悪いことはすぐに分かる。専門家なら北朝鮮の経済事情を推測するに恰好の品かもしれない。だが北朝鮮コスプレの愛好家は、ヨレヨレになっているのを「味がある」と喜ぶのだそうだ。

週刊新潮WEB取材班

2018年2月16日掲載

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