世界的画家・千住博が訴えられていた ギャラリーから「11億円返せ」

社会週刊新潮 2018年2月15日号掲載

  • 共有
  • ブックマーク

「世界的」と評される大物画家・千住博氏(60)が、画廊から「11億円返せ」と訴えられていた。数多の名作を生むカンバス。その裏側で一体……。

 ***

〈被告は原告に対し11億628万円を支払え〉

 2016年11月、東京地裁にそう記された訴状が提出された。

 原告は「ホワイトストーン」。創業50年余、銀座に店を構えるギャラリーである。一方の被告は千住博氏。日本を代表するとの名声高い画家である。

 美術ライターによれば、

「現存の日本画家では、トップクラスの知名度と作品価格を誇ります。モチーフは主に滝で、伝統的な日本の画材を使いながらも、エアブラシを使って表現するなど新しいジャンルを切り開いてきた。ベネチア・ビエンナーレの名誉賞を東洋人で初めて取るなど、受賞も多数に上ります」

 弟・明氏は作曲家、妹・真理子さんもバイオリニストとして知られる芸術一家。その長兄に何があったのか。

「双方の間には長年の取引があったそうですが……」

 とは、訴訟記録を閲覧した、さるジャーナリスト。

「02年に『合意契約書』を交わしています。ギャラリーの主張によれば、これは千住との間の『専売契約』を示したもの。しかし、その後も千住は他の画廊とも取引を続けていた。何度異議を唱えてもやめないので、他の画廊に売られた絵画代金の支払いを求めて提訴に至ったというもの」

 対して千住氏サイドは、

「契約は『専属』ではない、と反論しています。ギャラリーの会長から“地方の百貨店などとの交渉時に、千住さんの作品が手に入ることを示す資料として見せたい”と何年も懇願され、根負けして書いた。内容も知り合いの弁護士に相談し、専属契約とはならないような文言にした、と」(同)

 今後の訴訟の焦点は、契約書の解釈となるワケだ。

次ページ:“飼い犬に手”

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]