「宗教法人」課税で4兆円? 消費増税はまるごと不要に “学会さまさま”の非課税事情

国内 社会 2018年01月15日

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創価学会の収益事情

 巨大宗教でまず思い浮かぶのは、総資産およそ10兆円といわれる創価学会である。その施設は全国に約1300カ所。金融資産や不動産、美術工芸品などを合わせると、前述の通り総資産は桁違いの額に達する。

 ジャーナリストの乙骨正生氏が言う。

「収益の柱としては、主に『お布施』『出版事業』『墓苑事業』があります。お布施の中心は、毎年12月に実施される“財務”で、1口1万円で上限なし。かつては4000億〜5000億円集まったといいますが、現在は1000億〜2000億円とみられている。財務のほか、正月や大規模会合で集める『広布基金』もあり、こちらは年間100億〜200億円が集まるとされます。出版事業は、主に公称550万部の機関紙『聖教新聞』の収益で、年160億円ほどになります」

 そして、墓苑事業。

「現在は1基100万円。全国14カ所の墓苑に3万基ずつとすると42万基で、収入は4200億円になる。墓石代などの例外を除き、永代使用料も非課税で、学会にとってはまさに打ち出の小槌です。日蓮宗の年間予算が100億〜200億円と言われており、学会は聖教新聞だけで同程度の所得を得ているのです」

 集金力は一目瞭然である。また、

「収益事業で得た利益の20%までは、本業の公益部門に寄付する形で控除することもできるのだから、宗教法人にとって日本ほどの天国はありません」

 とは、ジャーナリストの山田直樹氏だ。

「かつて私が税理士らと行なった試算では、すべての団体に法人税や固定資産税など通常の課税をした場合、およそ4兆円の税収が見込めるとの結果が出ました」

 4兆円とは、実に消費税の約2%に匹敵する。かりに徴税が実現すれば、19年秋の8%から10%への消費増税など、まるごと不要になるわけだ。

 その上で、こう指摘する。

「こうした議論があるにも拘らず状況が変わらないのは、宗教団体が政治家の票田になっているからです。まず、公明党が与党であるため議論が全く進んでいない。また先の総選挙では、立正佼成会が民進党だけでなく希望や自民の候補者も支援するなど、創価学会以外の影響力も無視できません。与党公明党によって宗教界全体が守られていることを考えると、他の教団も『学会さまさま』といった思いでいることでしょう」

(下)へつづく

週刊新潮 2018年1月4日・11日号掲載

特集「出し抜けの『サラリーマン大増税』を嗤う人々」より

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