危うい「小池百合子」の政治生命 2018年春に都知事選が急浮上

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“都民に信を問う”

 その予算案は、18年2月から始まる都議会で審議されることになる。

 ある都議が明かす。

「自民党、共産党は築地再開発に反対。一時、都知事と蜜月関係にあった公明党は、築地の跡地売却を進めるべきだと主張しています。ですから、都知事が築地再開発を押し通そうとすれば、都議会が閉会する3月末までに、予算案が通らない可能性が高いのです」

 現在、都議会の定数127のうち、都民ファーストの会が占める議席数は53。

 17年夏の都議選で圧勝し、いきなり第一党に躍り出たとはいえ、到底、過半数には満たないのである。

 もし、予算案が否決された場合はどうなるか。

「不信任を突き付けられたも同然なので、都知事は“都民に信を問う”と、出直し選挙に打って出るのではないでしょうか。ただ、現在の支持率は30%割れという有り様。自民党に候補者を立てられたら、惨敗は目に見えています」(同)

 そのため、負け戦を避けようとすれば、築地再開発を撤回することもあり得るという。

「その場合でも、結局は市場問題を混乱させただけではないかとの批判が起こるのは間違いありません。開場が2年遅れたために、市場関係者の補償費や豊洲の維持費などで200億円以上が余分にかかる。巨額の血税をドブに捨てた都知事に、住民訴訟が起こされかねない。挙げ句、支持率はさらに急降下し、東京五輪の前にレームダック状態に陥ります」(同)

 小池都知事には、進むも地獄、退くも地獄の茨の道しか残されていないのだ。

週刊新潮 2018年1月4日・11日号掲載

ワイド特集「犬も歩けばドッグ・ファイト」

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