エイズは「糖尿病より楽」――子作りも可能になった治療の最前線

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注射方式への転換、医療費は

 そこで、次のステップとして、より簡便な注射方式への転換が模索されているという。立川医師が続ける。

「注射自体の痛さや注射量の問題がなければ、服薬から替わる可能性があります。開発は順調に進んでおり、近く1カ月に1回の注射で済む方法が、欧米で認可されるのではないでしょうか」

 ひとつだけ心配なのは、これだけ進歩的な治療が生まれれば、それに伴って、医療費も高額になるのではないかということ。しかし、HIV感染症の診療を行う東京都新宿区の「しらかば診療所」の井戸田一朗院長は説明する。

「医療費助成制度などを利用すれば、概ね年間2万〜4万円で済みます。今は中・低所得者であっても、安心して治療できる体制になっています」

 エイズを発症すれば、障害者認定を得られるケースがほとんどだ。そうなれば、医療費助成を受けられる。また、高額療養費制度も活用できるのだ。

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