あの有名風俗街が中華街に! ディープな本格中国料理店に潜入ルポ

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 突然ですが、ここでクエスチョン!

 店先でせっせと豚肉の解体を行っている、この商店があるのは、一体どこの中華街でしょうか。横浜? 神戸? 池袋? はたまた……?

 正解は、東京駅からJR京浜東北線でおよそ30分、埼玉県川口市にある西川口なのである。この地に、新たな中華街が誕生しつつあると聞いて驚かれたのではないだろうか。

 なにせ、この駅周辺には、かつて西川口流ならぬ、NK流と呼ばれた違法性風俗店が跋扈(ばっこ)していた。西川口は思わしくない形で、一部紳士の間では有名な街だった。

 しかし、2000年台後半以降、警察の取り締まりが厳しくなり、NK流風俗店は軒並み摘発された。そして、その空きテナントに入りこんだのが、川口市の人口の約3%を占める中国人たちだったのだ。

「元々、このエリアは都内より家賃が安いことから中国を中心とした外国人が多く住んでいました。5~6年前頃からぽつぽつ彼ら向けの店が出来始め、ここ2年で中国料理店が急増。いまや30ほどの店舗が営業しています」(地元不動産屋)

 そんなNK流中華街は、他のそれとは異なり、客の大多数が観光客ではなく、近隣に住む中国人だ。なので、店の看板には簡体字が並び、メニューには見たこともない料理が並ぶ。

 中には料理の値段が「元」で書かれていることも! 店員に注文をお願いする際は、日本語で言うよりメニューを指さした方が確実だ。

 まさに異国。ゆえに、提供される料理は本場そのもの。香りも辛さも量も日本の中華とは全く異なる。しかも、四川、上海、武漢、新疆、東北地方といった中国の様々な地域の料理店が、この街に乱立している。

 ちょっとディープ、だけど本格中華を味わいに、西川口に行ってみチャイナ。

週刊新潮 2017年11月30日号掲載

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