WOWOWでドラマ化、「外務省機密費詐取事件」を暴いた刑事たち

エンタメ 芸能 週刊新潮 2017年11月16日号掲載

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捜二OB会

 そんな黒子のような元刑事たちが年に一度集まる親睦会がある。

「捜二OB会」(会員280人)という。今年も10月6日夜、東京・九段下のホテルグランドパレス3階大広間で、約200人を集めて会を開いた。OB会は事務局を警視庁捜査二課に置き、恒例の親睦会は係長以上の現職幹部にも参加を求める大行事である。「そこに参加することは、警視庁と刑事の絆を確認することだ」という者が多い。1967年の初開催から50年にあたり、この日のために地方から駆けつけた元刑事もいた。春菜の父親も出席し、元同僚たちと丸テーブルを囲んでいる。

 今年の――いや、今年もというべきか、捜二OB会の話題の一つは近年、汚職の摘発件数が激減していることである。前述の選挙違反の摘発は必須の業務だが、二課の看板は何と言っても贈収賄事件の摘発だ。刑事たちは汚職の「汚」の部首(サンズイ)を取って贈収賄を「サンズイ」と呼び、こう教えられている。

「体制を外から破壊するのが革命ならば、サンズイは内側から体制をじわじわと蝕んでいく。その芽を摘むのがお前たちの仕事だ」

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