「刑事ゆがみ」浅野忠信の“迷演技”は神木隆之介と視聴率をゆがませる

エンタメ

  • ブックマーク

Advertisement

共演者にも生じた「ゆがみ」

 同じ井浦秀夫原作でドラマ化された「弁護士のくず」(TBS系)と対比すると分かりやすいとも。

「2006年のドラマなので覚えていない方も多いかもしれませんが、こちらは人間のくずと呼ばれながら、法廷では一目置かれる弁護士を豊川悦司が演じ、その相棒として新米弁護士(伊藤英明)の凸凹コンビが活躍するという同じパターン。しかし『弁護士のくず』でのトヨエツは、くずキャラと法廷での辣腕キャラを見事に演じ分け、視聴者をハッとさせたわけです。似たタイプのドラマながら、浅野との最大の違いだと思います。浅野は、何を演じても浅野であって、演技力に振り幅がないんです。もっともこれまでそれで認められてきてしまった“世界の浅野”に演出家も注文出来ないでしょうからね。だからなのか、あれだけ演じ分けができる神木クンも大先輩に遠慮しているように見えます。共演者にもゆがみが出るって、ある意味では凄い役者かもしれませんが――」

 後半戦で、神木クンの“ゆがみ”は矯正できるか?

週刊新潮WEB取材班

2017年11月16日掲載

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。