カンブリア宮殿で話題 バルミューダ社長・寺尾玄の力強い名言とその生き様

企業・業界2017年10月20日掲載

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 10月19日に放映されたカンブリア宮殿のバルミューダ特集が大反響を呼んでいる。

 自然の風を再現した4万円近い扇風機。焼き立てのパンが味わえる2万円以上のトースター。これまでの常識をくつがえすバルミューダの製品は、なぜ支持されるのか。

 バルミューダは2003年創業。社長の寺尾玄氏は、家電のまったくの素人でありながら、たった一人で同社を立ち上げた異色の人物だ。番組内では、寺尾の人生に焦点を当て、2人の恩人との奇跡的な出会いによって、成功を掴み取るまでの物語が紹介された。

社長の名言に注目が集まる

 バルミューダのトースターで焼いたパンを美味しそうに食べる小池栄子さんの表情も強い印象を残したが、多くの視聴者の心を捉えたのは、寺尾社長が放つ言葉と、その生き様だった。

「トースターを作るときに、トースターを作っているとは思っていないんです。食べた瞬間のうれしさを我々は開発している」

「うれしさそのものって製造できないんで。道具屋なんだけど、うれしさを見てますっていう姿勢を強く見せたい」

「ポジティブな人は、失敗に対して鈍いです。俺が知っている中で一番鈍いのが、俺。会社としては皆さんに、失敗していいです、って言い切ります」

「楽(らく)と楽しいは、まったく真逆だと思ってる。楽だと、楽しくない。楽しいと楽じゃない。私は120%楽しいを選び抜く人生を送る」

「私は人の真似はしない。なぜならば、自分で考えるから。それじゃないと燃えられないんですよ」

「やると決めたら誰かに相談する必要はない。重要なものほどない」

起業以前の破天荒な人生

 人生も波乱万丈だ。「進路希望を書きたくなかった」という理由で高校を中退し、ヨーロッパを単身放浪。帰国後はミュージシャンを目指して10年間活動するが、挫折。その後オランダのデザイン雑誌を見て、ものづくりで生きていくことを突然決意し、現場を見るために町工場を片っ端から自転車で回ったという。

 スタイリッシュなバルミューダ製品からは想像できない破天荒なエピソードばかりだが、実際の寺尾の人生は、さらに濃密だ。4月に上梓した自伝『行こう、どこにもなかった方法で』の中で寺尾は、バルミューダの成功にたどり着くまでの驚きの人生を振り返っている。

 洋蘭栽培にチャレンジする個性的な両親と過ごした幼少期を回想し、「ライフ・イズ・ショート」という言葉を胸に刻むことになった悲しい出来事についても告白する。またミュージシャンとしての挫折から学んだ「クリエーターが絶対に譲ってはいけないもの」についての教訓。そして最初の大ヒット作「グリーンファン」の製作資金を集めるためのヒリヒリするような金策の日々と、大逆転の秘策など、番組では語られなかったエピソードも満載だ。

 これからもバルミューダと寺尾社長の活躍から目が離せない。

デイリー新潮編集部