「刑事ゆがみ」浅野忠信の“迷演技”は神木隆之介と視聴率をゆがませる

エンタメ

  • ブックマーク

Advertisement

滑舌が悪くてわからない

「今年はじめに放送された木村拓哉主演の『A LIFE~愛しき人~』にも主人公のライバルの外科医役で浅野は出演していましたが、この時にもネット上では、浅野って演技上手いの? という書き込みが溢れていましたね。確かに浅野がドラマに出ると浮くんですよ。それには、やっぱり映画の人だからという見方をする人も多いわけですが、果たしてそうでしょうか?」

 元々、「3年B組 金八先生」(第3シリーズ)でデビューした浅野だが、その後はもっぱら映画俳優として活動してきた。国内でも多くの演技賞を獲得しているが、21世紀に入ってからは、海外の作品にも多く出演し、ヴェネツィア国際映画祭のコントロコレンテ部門で主演男優賞、モスクワ国際映画祭で最優秀男優賞なども受賞し、ハリウッドでも渡り合える国際派の俳優として名を馳せてきた。

 しかし、「映画が大それたものになっているのがすごく嫌で」(11月4日付 朝日新聞インタビュー)テレビに戻ってきたのだという。

「むしろ、浅野が大それたものになってしまったのではないか。映画の中で浅野は、人と対峙するというイメージがない。口数少なくボーッとしているところを上手い人に撮ってもらって、存在感で勝負してきたような役者です。だからこそ、ドラマの演劇的に書かれた台詞劇に慣れてないし、そこに滑舌の悪さがのしかかるわけです。にもかかわらず、『刑事ゆがみ』ではドラマ前半でろくに会話もできないだらしない人物を演じながら、後半では事件の解説までしてしまう。その解説が聞き取れない。神木クンに喋らせた方がよっぽどスッキリするのですが、そうもいかないですからね」

次ページ:共演者にも生じた「ゆがみ」

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。