女たちからメッタ斬り?! 悪役・伊勢谷友介の深みに触れる「監獄のお姫さま」第4話

エンタメ2017年11月11日掲載

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 あるイケメン社長へのリベンジを企むワケアリの女たちの生き様を描く『監獄のお姫さま』。物語は女たちが大企業の社長であるイケメン男・板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐、監禁した2017年のクリスマス・イヴと、彼女たちが出会った2012年の女子刑務所内でのシーンを行きつ戻りつしながら進む。

 元女囚たちを演じるのは小泉今日子、満島ひかり、菅野美穂、坂井真紀、森下愛子、夏帆。年齢もキャラクターもさまざまな美女たちが勢揃いだ。

 第3話では、2012年当時、恋人だった板橋吾郎(伊勢谷友介)に陥れられて刑務所に収監された江戸川しのぶ(夏帆)が、実は子どもを宿していたことが明らかになった。今週放送の第4話では、持ち前のおせっかい精神と偶然の重なりから、ただ一人その事情を知った馬場カヨ(小泉今日子)がしのぶを守るため、七転八倒のコメディエンヌぶりで奔走する。そんな中、女囚たちの秘められた過去が次々と明かされる……という展開だった。

 脚本を手がける宮藤官九郎は、演劇的な仕掛けと、テレビドラマならではのフレームワークを縦横無尽に行き来して、視聴者を楽しませてくれる。

 演劇的な仕掛けとは、登場人物が右往左往する状況を「観客」だけが俯瞰して理解していることで生まれる笑いだ。劇作家・三谷幸喜などが得意とする、いわゆるシチュエーションコメディに通じる。しのぶの妊娠を知らない女囚たちがテレビドラマ「この恋は幻なんかじゃないはず、だって私は生きているから、神様ありがとう」(通称:恋神。この劇中ドラマはTVer、YouTubeで配信中)にて、妊娠8カ月の女性(渡辺江里子・阿佐ヶ谷姉妹)を観ながら「何それ?! 普通誰か気づくでしょー!」「こちとらドラマにリアリティなんて求めてないんだよ!」とやりあう場面で、しのぶが居たたまれず布団に顔を伏せるシーン。これはしのぶの妊娠を、カヨとテレビの「視聴者」だけが共有しているからこそハラハラして笑える、演劇的な仕組みである。

 一方、カヨが何とか刑務官に事情を知らせようと「妊娠してます」とメモに書こうとして漢字がわからず「蛤振してます」と書いてしまった場面は、カヨの表情とメモ書きにズームインできるテレビならではの笑いだ。おいおい、絶妙に一文字も伝わらねえよ! とカヨの誤字センスに失笑してしまった。天才か!

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