「中川郁子」vs.「石川知裕夫人」 聖心OG対決の北海道11区

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

 皇后・美智子さまが卒業された聖心女子大学(東京・渋谷区)。そのOG対決が始まる北海道11区では、女性候補が競り合うのは初めてのことだという。

 現職で故・中川昭一元財務相の未亡人の郁子(ゆうこ)氏(58)に挑むのは、9月24日に民進党から出馬を決めたばかりの石川香織候補(33)=写真中央=である。

 本来は、夫で元職の知裕氏(44)が名乗りを上げるはずが、小沢一郎代議士の元秘書3人の有罪が確定した「陸山会事件」で未だ公民権停止中。タッチの差で出馬が叶わなかったという。

「私はなんて運の悪い男なんだろうと思っています」

 と、嘆くのは、当の知裕氏ご本人だ。

「公示日に公民権停止処分が解除されていなければいけないのですが、2週間足りなかった。手前味噌ですが、妻はアナウンサーの経験もあって人前で話すのも苦にならない。前回選挙でも支援者の方々から出馬要請があったほどですから」

 実際、公示前からこんなバトルが勃発していたとある地元議員が振り返る。

「ある会合で、中川さんは会場の方々と挨拶をしながら握手をしていたんですが、たまたま石川さんの奥さんが来ていましてね。中川さんが握手をしようとした瞬間、相手が石川さんの奥さんと気づいた彼女は、ぷいっと無視した。それだけ意識しているなと思いました」

 そんな中川候補は、2年前に本誌(「週刊新潮」)が報じた「路チュー」不倫での、同じ二階派に属する和歌山選出の門(かど)博文代議士(52)とのスキャンダルが尾を引いている。

「騒動発覚後、初の選挙となりますが、彼女の後援会では特に女性支持者や創価学会の婦人部員の離反者が相次いでいます。2期5年近く、議席はなんとか守ったけれど、実はご主人の弔い合戦だった前々回の選挙から得票率はほぼ横ばい。野党共闘で石川候補に票が流れたら、落選の可能性も十分あります」(地元記者)

 その影響は、母校の後輩にも影を落としていると、地元政界関係者が話を継ぐ。

「石川候補は行事にもマメに顔を出していますが、有権者から“アンタも当選したら不倫するのか?”と言われていましたからね。それくらい地元ではあの一件を忘れていない。大学も一緒、ダンナからの“世襲”という意味では似たモノ同士の対決と見られている」

 かくも“政治不信”が根強くある北の大地で、“贖罪”を抱えた女同士の対決の審判は──。

週刊新潮 2017年10月5日号掲載

特集「嘘と恨みと私利私欲 落としたい『政治屋』」より

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。