高級車窃盗団50人を率いた女ボス 3度服役も今は1児の母で「心から悔いてます」

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「警察24時」さながらの逮捕劇

 27歳のとき、アジトの駐車場に出向いたところで逮捕された。

「ツレのひとりが『姐さん、悪い予感がしますね。こら、そこらでヒネ(警察官)が張ってまっせ』と言います」

「車に近づき、ドアに手をかけた刹那、出てくるわ、出てくるわ、そこいら中の物陰から警官がバタバタと走ってきました。

『何やの、あんたら』と抗議したものの、紺ずくめの服装をした、必死パッチ(ものすごく必死)の怖い顔をした警官たちは、私ともみ合い、終いには私を抱えて、裏手に停めてあった警察車両に引きずり込みました」

 裁判の結果、自動車76台の窃盗罪で懲役2年8カ月の判決に、覚せい剤使用で初犯の際の執行猶予取り消し、いわゆる「弁当」の1年2カ月を合わせて懲役3年10カ月の実刑が確定した。

 出所後、実はクルマ稼業に復帰してしまうのだが(最終的に合計3回服役した)、紆余曲折あって現在、1児の母となり、すっかり足を洗った亜弓さんは、若い頃の過ちを心から悔いている。

 警視庁の統計によると2016年の自動車盗難認知件数は減少してきているものの11,655件。うち8,530件は施錠していたのに盗まれた。

 今も自動車窃盗団は暗躍していると考えられ、多国籍でグローバル化しているともいわれている。

 しかし、さすがに女ボスはいないだろうが……。

デイリー新潮編集部

2017年9月29日掲載

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