朝青龍、安倍総理とモンゴル大統領の会談に同席 援助の“顔”に

国際週刊新潮 2017年9月21日菊咲月増大号掲載

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「東方経済フォーラム」とは、極東開発を主眼にロシアがウラジオストクで開催している国際会議だ。

「今年で3回目。安倍首相はプーチン露大統領への配慮で昨年も参加していますが、今回注目されたのは、9月6日に行われたモンゴルのバトトルガ新大統領との初会談。そこで“大統領特使”として首相に紹介されたのが、あの朝青龍だったのです」(外信部記者)

 本名、ドルゴルスレン・ダグワドルジ(36)。我々にとってはもはやご無沙汰の元横綱だが、本国ではたいへんな名士なのである。

「先進国日本で相撲のチャンピオンになった男として国民的英雄です。その上、不動産開発を主とするASAグループを率いて経済的にも成功。今年7月に行われた大統領選では、バトトルガ陣営で若者の票の掘り起こしに貢献しました」

 とモンゴル事情に詳しいある地域研究者。国土こそ広大だが、モンゴルは経済発展の遅れた人口約300万の小国でもある。大統領も格闘技サンボの元チャンピオンで、そうした知名度が想像以上に重みを持つ。

「つまり、特使の肩書は選挙戦の論功行賞。日本から援助を受ける“顔”として期待されるだけでなく、自身のビジネスにも結びつけていくのでしょう」(同)

 一方の安倍政権は、目下懸案の北朝鮮問題において、モンゴルが持つ旧共産圏の友好国としてのパイプに期待を寄せるが……。

「そもそもモンゴルの大統領にはあまり権限がなく、実権を握るのは首相。ところが、その首相がこの7日に与党内の抗争から不信任案可決で退陣に追い込まれた。汚職も多く、政権も不安定。過大な期待は禁物です」(前出・外信部記者)

 それでも朝青龍は特使就任をバネに、3年後の国会議員選出馬に意欲を燃やしているそうだ。