井上尚弥、全米デビューはTKO勝ち 1億円超える?商品価値 

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 どうやら我々は、海外で称賛される日本人を見て遅ればせながらその凄さに気付くきらいがある。

 WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(24)もその一例である。

 彼は9日、カリフォルニアで行われた6度目の防衛戦に臨んだ。日本選手の米国での防衛は、成功すれば3人目で4例目の快挙だが、これまでの選手とは次元が違うアメリカ上陸だった。

「まずファイトマネーに驚きました」

 とボクシングライターが解説する。

「約2000万円、と額自体は、尚弥が日本でやる場合と大差ありません。が、アメリカでは初見のボクサーには通常数百万円しか支払わない。だから“日本でやっていた方が良い”となり、日本のボクサーは“井の中の蛙”になりがちなんです。でも、尚弥は既にスター扱いされている。試合前に現地で行われた記者会見には“ジャパニーズモンスターを見たい”と170人もの報道陣が殺到し、ちょっとしたパニックだったとか」

 全米に生中継された一戦は6回終了TKOで尚弥の圧勝。上々のデビューだったが、一つ誤算があった。

 尚弥の後に行われた試合で、4階級制覇王者にして前WBC同級王者の世界的スーパースター、ローマン・ゴンサレス(30)がKO負けしてしまったのだ。

「実は、尚弥は次戦で彼との対戦が内々で決まっていた。それに勝って一躍スーパースターに、というシナリオが狂ってしまったわけ。もっとも、ロマゴンの退場により、自動的に尚弥がこの階級の主人公になりました。ファイトマネーのミリオン超え、つまり1億円超えも時間の問題です」

 ニシコリ、マツヤマの次はイノウエをお忘れなく。

週刊新潮 2017年9月21日菊咲月増大号掲載

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