カルシウムサプリではダメ! 「いつのまにか骨折」を防ぐレシピ6品と運動法

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「大きな古時計」のメロディで

 骨粗鬆症を予防するにあたり、食事と同様に重要なのが運動である。

「運動で、骨密度を1%から3%上げることは可能です。何もしないと年をとるにつれて骨密度は下がるので、運動でそれを維持することはとても重要」

 と、先の鈴木氏は話す。

「骨は負荷をかけるとそれに応じて強くなり、負荷をかけないと弱くなる。テニスの選手は、利き手の腕の骨のほうが、そうでないほうの腕より骨密度が高い。これは、負荷をかけることで、ラケットを持つほうの腕の骨が強くなっていったからなのです」

 骨粗鬆症財団理事で健康院クリニック院長の細井孝之氏が勧める強い骨格を作るための運動は、背筋を鍛える胸張り体操。

「いすに深く腰掛け、両腕を脇に下ろします。で、胸を張るように手のひらをくるっと回転させ、背中の左右の肩甲骨を中央に寄せる。10回1セットとして、1日3セットを目安に行います」

 伊奈病院整形外科部長の石橋英明氏が推奨するのも、お腹の下にクッションなどを敷いて行う背筋運動。それ以外には、

「足の付け根の大腿骨頸部に負荷をかける片足立ちも有効です。机やいすにつかまりながら、片方の足を5センチから10センチ上げて、もう片方の足で1分間立つ。反対の足も同様に行います。この運動をやると立った時のバランスが良くなるので、歩行の安定性が増し、転倒予防にもなります」

 と、石橋氏は言う。

「スクワットもお薦めです。足を肩幅より少し広げて、足先を30°ほど外側に向けます。手は好きな位置で構いません。腰を後ろに引くように5秒ほどかけて膝を曲げます。この時、やや前傾姿勢をとるとバランスがとりやすい。膝がつま先より前に出ないようにして、5秒ほどかけて元の姿勢に戻します」(同)

 ストイックに黙々と運動に励むのも悪くないが、

「歌を歌いながらやるのもいい。『大きな古時計』のメロディで、“腰を引いて 膝曲げて ゆっくり しゃがみこもう〜♪ 前かがみに なるのはいいよ 手の位置はお好み〜♪ 大殿筋 ハムストリング 大腿四頭筋 そして前脛骨筋 みんな鍛えられる〜♪ 立ち上がる力だ スクワット スクワット 階段昇降 スクワット スクワット いつも 使う 脚の力 毎日鍛えよう〜♪”との替え歌でも歌えば飽きずにスクワットが出来ます」(同)

 妙な替え歌だと笑っているそこのあなた。寝たきりになってしまってから後悔したのでは遅いということをお忘れなく。

週刊新潮 2017年9月7日号掲載

特集「5年生存率は『乳がん』『大腸がん』以下! 『寝たきり』『ボケ』に直結!! 死への扉『いつのまにか骨折』から身を守る完全ガイド」より

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