豊田真由子も山尾志桜里も「724」── 議員会館の“呪われた”部屋番号

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初当選の議員は、部屋をどうやって決めるのか

 ここで疑問が浮かぶ。そもそも議員会館の部屋は、どうやって決まるのだろうか。落選議員が退出し、初当選の議員が入ってくるのは簡単に想像できる。だが、リアルな部屋割りとなると見当もつかない。

 衆議院第一議員会館なら、部屋は301号室から1224号室。第二は201から1224号室だ。例えば第一の301は麻生太郎副総理(76・福岡8区)で、第二の1224は井上義久・公明党幹事長(70・比例東北ブロック)となる。

 この2人は、どうやって今の部屋をあてがわれたのか。初当選の時にくじ引きを行ったのか、議会事務局が決めてしまったのか、はたまた党が命じたのか……。衆議院事務局に聞いた。

「衆院の場合は総選挙後、各会派の代表が集まって協議会を開きます。ここで各会派が調整し、どの部屋をどの議員が使うかを決めます」

 会派とは国会議員2人以上で結成する団体を指す。衆院の最大会派は「自由民主党・無所属の会」で、自民党285人、新党大地1人、無党籍2の288人で構成されている。この会派単位で初当選の議員に部屋をあてがっていくというわけだが、新人は大人しく従うにしても、ベテランになるにつれて、不満が募ったりしないのだろうか。

 忌み数でいえば、「13日の金曜日」でおなじみの13階は、3つ全ての議員会館で12階が最高階のため存在しない。ただし「死」を連想させる4階はある。ゲンの問題でなくとも、「私は高所恐怖症だから12階は嫌だった。最も低い階と交換したい」という要望などは出ないのだろうか。議員同士の合意があればいいわけだし、事務局によると禁止する規定はないというが、実情はどうか。

「衆議院の場合、2010年に新しい議員会館の使用が開始されましたが、それから現在まで、当選議員間による引越は、全くございません。10年以前の旧議員会館でも、ほとんどないようです」(同)

 次回の総選挙で、豊田、山尾両議員の当落によっては、724号室に初当選の新人議員が入る可能性もある。「4」がかわいく思えるほど、お世辞にもゲンのいい部屋とは言えないだろう。同情を禁じえないが、反面教師と思えば気も楽になるかもしれない。

週刊新潮WEB取材班

2017年9月9日掲載

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