住宅地のありふれた川に生息! あの天然スッポンを「捕まえて、食べる」!!

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水面にスッポンが浮かぶ感動

 友人にスッポン捕りを趣味にしている人がいれば話は早いだろうが、なかなかそんな幸運は転がっていないだろう。ターゲットをスッポンと決めたなら、まずはその生態を調べて把握し、潜んでいそうな場所を地図や航空写真から割りだして、狙うべきポイントを絞って狩りにいこう。

 私の実体験としては、岸際に草が生い茂るような昔ながらの姿を残した川、カッパが出てきそうな濁りのある池などが狙い目だ。スッポンの養殖池を探して、その周辺を捜査するのも有効だろう。普段は使わない脳の領域をフル回転させて、全力で推理をして本命に迫る楽しさは、徳川埋蔵金探しにも負けないとびっきりのドキドキ感があるはずだ。

 そして現場へと実際に足を運んだら、仕掛ける場所を吟味する。特にはじめて訪れる場所であれば、焦らず事前の観察にこそ時間を使うべきだろう。またそこで出会った人から、生の情報を聞き出すのも大切なポイントだ。実際にスッポンを捕まえたことがある人の証言ほど、確かな証拠はないのだから。

 具体的な捕まえ方だが、水深が膝下くらいの浅い川なら、ウェーダーと呼ばれる腰まである長靴を履き、大きめの網を持って川の中へと入って、探し回るのが手っ取り早い。

 大きな川や沼であれば、網よりも釣りあげる方法が有効だろう。魚の切り身や鶏肉などをエサにして、スッポンが活発に活動する夜に挑戦してみよう。もし釣竿を持っていなくても、ペットボトルなどに糸を巻いて立てておけば、それが竿とリールの役目を果たしてくれる。何かがハリに掛かれば、糸が引っ張られてペットボトルが倒れ、アタリを教えてくれるという寸法だ。

 反応のあった糸を慎重に手繰り寄せ、ヘッドライトで照らされた水面にスッポンのシルエットが浮かび上がってきたときの感動たるや、である。

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(2)へつづく

玉置標本(たまおき・ひょうほん)
1976年埼玉県生まれ。東京のウェブ制作会社に勤めた後、フリーライターに転身。趣味は食物採取全般で、週に1度はなにか天然物を捕って食べている。

週刊新潮 2017年8月17・24日夏季特大号掲載

特別読物「山には『タマゴタケ』海には『ミズクラゲ』 川や湖も野生食物の宝庫! 夏休みの課題は『捕まえて、食べる』!」より

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