うつ、高血圧、脳梗塞の原因…大病が潜む「スマホ猫背」の恐怖

食・暮らし週刊新潮 2017年5月4・11日ゴールデンウイーク特大号掲載

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脳への血流不足

 成人の頭部は重量にしておよそ5〜6キロ。それを支える首は、中央部が前に出る形で少し湾曲しながらバランスを保っているのだが、スマホやパソコンを見るために猫背の姿勢で頭部が前に出て顎が上がると、首の後ろの筋肉が硬直する。

 仮にその状態のまま前を向こうとすれば、首の真ん中の関節を無理に曲げることになり、首の骨が一直線に近い状態となってしまう(図①)。これが猫背と不可分の関係にある「ストレートネック」、俗に「スマホネック」とも呼ばれるものである。

 その姿勢が習慣化した場合、自覚症状としてまず肩と首の凝りが挙げられるのだが、

「首には頸椎だけでなく、神経、そして脳の血流を促している重要な血管が通っています。首の形状が変わると、様々な障害が引き起こされます」

 そう話すのは、さいたま市の「清水整形外科クリニック」清水伸一院長である。頸椎には太い動脈が並走しており、心臓から脳へと血液を送っているから、スムーズな通行が妨げられれば、脳への血流不足が生じる。その結果、

「頸椎の椎間板ヘルニアだけでなく、頭痛や吐き気、耳鳴り、めまいといった症状も起こります」(同)

 めまいに関しては、首を後ろに反らせた時に目の前が一瞬くらくらするようであれば、脳の血流不足を疑ったほうがいい。頭痛の原因となるだけでなく、認知症の発症を促すともいわれているから、放置などもっての外である。

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