小池知事が頬被りを続ける2つの疑惑 側近による“特権的錬金術”

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

夢のような話

 登記簿を確認すると、JR高崎駅近くの約102坪の土地を水田氏が取得したのは13年4月9日。同日付で群馬銀行が4億1500万円の抵当権を設定していることから、同行からの融資によって水田氏がマンションを建てたことが分かるが、件の土地は極めて“特殊”なものであった。

 約102坪のこの土地を含む約476坪のほぼ長方形の土地の元の所有者は鉄工所の社長で、12年12月、まず穴吹興産がその約476坪全体に〈条件付所有権移転仮登記〉を打つ。その後、土地の所有者によって分筆された約102坪の土地が水田氏に、残りの約374坪は穴吹興産に所有権が移るのだ。水田氏の8階建てのマンションが完成したのは14年3月、その隣に穴吹興産のマンションが完成したのは15年2月だった。

 この土地は穴吹興産の仲介がなければ絶対に入手できず、水田氏の「特権的立場」が物を言った可能性が高いわけだが、そもそも、水田氏個人に群馬銀行が4億1500万円もの融資を行ったこと自体が不可解。フルローンだと仮定すると、自己資金を一切使わずに自分名義の立派なマンションが建ち、家賃収入として毎月数十万円の“日銭”が入ってくる。一般人から見れば夢のような話で、水田氏が小池氏の秘書で親族だという事実こそが、胡乱な「錬金術」を可能にしたとしか思えないのである。

次ページ:2000万円の不動産に…

前へ 1 2 3 4 次へ

[3/4ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。