小池知事が頬被りを続ける2つの疑惑 側近による“特権的錬金術”

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小池知事の不都合な真実

 勢いに影がさす小池都知事には、「豊洲」以外にも“弁明”が求められる案件がある。先の都知事選以降、新聞やテレビなどが「小池劇場」を盛り上げるだけの報道を続ける中、本誌は出来る限り距離をとってその喧噪を眺め、時に彼女の「実体」を明らかにする記事を掲載してきた。中でも、以下に改めてご紹介する2つの記事は、「クリーンさ」で売る小池都知事の「クリーンではない」部分を明らかにした点で共通している。そして、何より解せないのは、あれほど情報公開にこだわる彼女が、自身にとって不都合な事実について指摘されるや、頬被りを決め込み、未だに逃げ続けていることである。

①〈改革の旗手に「政治とカネ」! 記事化前から訴訟を匂わす警告書5通! 都知事「小池百合子」金庫番が手を染めた特権的錬金術〉(2016年9月22日号)

②〈クリーンな女性都知事に未記載のブラックマネー!? 都知事「小池百合子」と闇の高利貸し〉(16年12月29日、17年1月5日合併号)

 これが両記事のタイトルだが、まずは①の記事で報じた内容を改めてご紹介しよう。

 タイトルにある「金庫番」とは、小池氏の公設秘書だった水田昌宏氏のことである。小池氏の政治資金管理団体「フォーラム・ユーリカ」の会計責任者でもあった水田氏の年齢は40代。小池氏の親戚だと吹聴する彼は、彼女の自宅「エコだハウス」の共同所有者であり、同居人でもあった。つまりは小池氏の側近中の側近だったわけだが、そんな水田氏の「特権的錬金術」を詳らかにした記事のポイントは、大きく分けて2点ある。まず1点目は、水田氏が群馬県高崎市でマンション経営をしていること。2点目は、昨年行われた都知事選の結果が出た翌日、この高崎のマンションを含む小池氏、水田氏が関係する3つの物件を共同担保として、みずほ銀行が3億3000万円もの根抵当権を設定していることだ。重要なのは、いずれのポイントにも小池氏自身の関与が存在することで、例えば、高崎のマンションの施工業者は、着工直後に小池氏の資金管理団体に100万円の寄付を行っている。また、みずほ銀行の根抵当権に関しても、「エコだハウス」は水田氏、小池氏の共同所有であるため、必ず小池氏自身の「承諾」が必要だ。

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