「菊川怜さんの結婚は理想の結婚だ」 作家・藤沢数希氏はこう考える

社会2017年6月1日掲載

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資産家は離婚してよし

 女優・菊川怜さんの結婚に際しては、第一報時点でこそ「おめでとう」コメントが世にあふれたものの、週刊誌等でお相手の離婚歴やお子さんについての記事が出ると、微妙な空気が流れる事態となってしまった。

 毎朝のように菊川さんの爽やかな笑顔を見るうちに、自分の娘のように感じるようになった視聴者、あるいは清楚で頭も良かった同級生あたりとどこか重ね合わせて見ていた視聴者からすれば、「世間知らずの子が騙されてしまったのでは……」と心配な気持ちを抱くのも当然かもしれない。

 しかし、資産家の男性が何度も離婚したり、あちこちで子供を作ることは歓迎すべきだ、と独自の持論を述べているのが、作家の藤沢数希氏である。

 外資系金融機関での勤務経験のある藤沢氏は、結婚と離婚を「マネーゲーム」の一種と捉える独自の見方をもとに、今春『損する結婚 儲かる離婚』という著書を刊行した。

 同書で、藤沢氏は金融工学をもとに、結婚や少子化問題を次のように論じている(以下、『損する結婚 儲かる離婚』より抜粋・引用)

「金融工学の観点から言うと、現在の日本の少子化問題は、結婚という金融商品の欠陥が大きく関係していると思われる。

 現代の日本の結婚制度というのは、金持ちの男性と結婚できたほんの一握りの女性だけが限りある利益を独り占めする構造になっている。

 いったん結婚したら、その既得権益は法律で守られるからだ。

 そして、そうした男性と結婚できなかった女性は、未婚を貫き、生涯子供を産まない、という選択に追い込まれる。これこそが少子化問題の本質だと筆者は考えている。

 つまり金融商品に例えるならば、女性には、金持ち男性と結婚して子供を作る、という非常にめぐまれた選択と、誰とも結婚せずに生涯子供を産まない、という選択のふたつしかなく、その中間の選択肢がほとんどないのが現状なのである」

一夫一婦制から離れよ

 では、その「中間の選択肢」とは具体的には何か。

 ここで藤沢氏は大胆な提言をする。資産家の男性は、一夫一婦制に縛られずに、あちこちで子供を作ればよい、というのだ。

 一人の女性、一つの家庭で作れる子供の数は限りがある。それならば、財力その他のパワーがみなぎっている男性は、あちこちで家庭を作ればいいではないか、というのだ。

 こうした考え方に抵抗を示す人が現代の日本では多いだろう。しかし、藤沢氏は、ほんの少し前までのことを思い返してほしい、という。

「日本も昭和初期まで妾という立場は世間にありふれた存在だった。これは当然、正妻の既得権益を毀損することになるが、結果として、多くの女性が恩恵を受けるのではないか」

 一つの家庭に富が偏在しているよりも、あちこちにそれが分散化したほうが日本全体にとっては悪くない。10人分稼いでいる男性ならば複数の家庭を持ち、子供の養育費を払うのならば、少子化問題の解決の一助となるだろう。

 そもそも、日本は世界と比べた場合に、婚外子率が突出して低い。フランスやオーストラリア、ノルウェー、スウェーデンなどの婚外子率は5割を超えており、アメリカも4割以上。これに対して日本は2%程度というから圧倒的に少ない。

 藤沢氏が指摘するように、日本はほんの数十年前までは、お妾さんに子供を産ませることが珍しくなかったのに、戦後、急激に変化してしまい、婚外子どころか、不倫をしただけですぐにゲス扱いされるようになってしまった。

 愛人も隠し子もいたミッテラン元大統領がメディアにそのことを聞かれて「それが何か?」と一言で片付け、国民もまったく気にしなかったフランスとは随分違う。

 世界に目を向ければ、菊川さんの結婚のようなケースは決して珍しくない。

お相手は、総資産が200億円超とも伝えられている。そんな資産家に、すでにお子さんがいることなんて、問題ないじゃないか、もっと素直に祝福すべきだ、というのが藤沢氏の考えである。藤沢氏は自身のツイッターで、こうも述べている。

「金持ちのモテる男って、だいたいこんな感じ。まあ、富裕層は実質的にすでに一夫多妻制に移行してるんだよね」

 もっとも、これが「問題ない」となる前提は、当事者間の合意があってこそ、ではあるのだが。

デイリー新潮編集部