“旧維新”分裂 松野頼久のビッグすぎる構想

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“仮面夫婦生活”にようやくピリオドが打たれた。

 民進党内で最大規模を誇っていた旧維新グループの分裂が16日、明らかになったのだ。今後は、江田憲司氏率いる一派(約13人)と、松野頼久氏のグループ(約10人)とが分かれて行動を取ることになる。

 野党担当記者が言う。

「グループ内に亀裂が入ったのは昨秋の代表選。江田さんはグループを蓮舫支持で一本化しようと呼びかけたんですが、松野さんは自身が推したい前原さん(誠司元代表)や玉木雄一郎さんにもグループ内から推薦人を出すべきだと主張。互いに譲りませんでした」

 結局、自主投票という結論になり、「最大グループが聞いて呆れる」と党内で陰口を叩かれる始末。しかも、

「代表選後、江田さんは代表代行の地位を得ましたが、松野さんは無役のままとなっていたのです」(同)

 それがきっかけで2人は決裂。旧維新グループはこの半年間、会合を開けないという異常事態が続いた。

「松野さんも、新体制になったばかりでの分裂はさすがにまずいと思って、グループだけは維持するという方針だったのですが……」

 とは、民進党中堅議員。

「しかし、7月の都議選の予測が状況を変えました。18ある民進党の議席が、最悪ゼロになる可能性がある。これで、江田さんと袂を分かつ決意を固めたようです」

 その心はというと、

「都議選後に『蓮舫おろし』が起こると踏んだのです。彼は次の代表選で、再び前原さんを担ぎ出すつもりでいるので、その下準備を始めたということ」(同)

 そんな松野氏の腹の中には、ビッグすぎる構想があるという。

「彼が狙っているのは、野党の“再々編”。前原さんを代表にした後、自身が幹事長に就任し、社民党、自由党と合流するというプランです。その後、国対委員長に、小沢(一郎)さんを据えたいとまで考えています。与党に対抗しうる勢力を作るにはそれしかないと考えているようです」(同)

 構想はけっして妄想であってはならない。

週刊新潮 2017年3月30日号掲載

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