中学生“野球少女”、完封勝利の偉業を達成

野球週刊新潮 2017年3月9日号掲載

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ストレートは107キロ(写真はイメージ)

 漫画家の水島新司が『野球狂の詩』で描いた、女性初のプロ野球選手“水原勇気”ではないが、プロ顔負けの偉業を成し遂げた“野球少女”の誕生である。

 その試合が行われたのは、2月26日。第47回静岡県中学選抜野球大会の準々決勝、長泉町立長泉中学と熱海市立熱海中学による一戦での出来事だった。

 地元記者によれば、

「長泉中学のピッチャーで、身長160センチほどの中学2年生の女の子が完封試合を達成したのです。4回に1安打、7回には2死二、三塁のピンチに追い込まれたのですが、主将でキャッチャーのリードに救われて打ち取った。結局、味方の1点を守りきり、リリーフもなく、1人で投げ抜いたのです」

 大会史上初の快挙を果たしたのは、土屋愉菜(ゆな)さん(14)。22人いる野球部員のうち、男子を差し置いて、エースを任されている実力の持ち主だ。

「ビックリしましたよ。男子でも難しいことで、女子ではあり得ないこと。他の選手たちに助けられたんだと思います」

 と話すのは、父親の昇彦(のりひこ)さん(49)。ご自身も野球経験者で、現在、私立知徳高校野球部部長を務めている。

「娘が野球を始めたのは、幼稚園の頃です。5歳上の兄が少年野球チームに入っていたので、よく付いて行っては遊んでいました。私は自分の試合の方が忙しく、娘の試合は数回しか見たことがありませんけど、妻が言うには、コントロールと変化球のキレがいいらしい」

 小学6年生の時には日本野球機構が主催する女子の全国大会に静岡代表として出場。準優勝の結果を収めている。もちろんその時もピッチャーだ。

「高校でも野球を続けたいとは言っていますが、甲子園に女子は出られないので、その先はまだ考えていないでしょう。それより先に、バレンタインのお返しがくるかって考えてるんじゃないですかね」(同)

 準決勝は3月4日。