「リオ五輪」夢の跡 関係施設が次々と“負の遺産”に

国際週刊新潮 2017年3月2日号掲載

 終わりよければすべてよし。開催すら危ぶまれていたリオ五輪だが、着物姿の小池百合子都知事がマラカナン・スタジアムで五輪旗を受け取り無事閉幕した時はそう思った人も多かろう。

「ところが、そのマラカナン・スタジアム以外にも、五輪の“レガシー”が今や“負の遺産”となっている、と海外から注目されています」(リオ在住ライター)

 2014年にはW杯も開催され、サッカーの聖地でもあるマラカナンは運営会社の経営難で荒れ放題。芝は変色、観客席は大量に引き抜かれた状態で放置、通路の壁にあったはずのテレビモニターは盗まれている。

「選手村も悲惨です。8億8000万ドル(約994億円)かけて31棟のビル群からなる地区を開発、五輪後は高級コンドミニアムとして売り出しましたが、売れたのは3604部屋中260部屋。学校が建つ予定だった4つの会場跡地は手つかずですし、オリンピック公園ですらあちこちバリケード封鎖されていたり、ネジが散乱していたり。放送センターなど解体途中のままです。リオ市長は、“五輪後にムダを残さない”と言っていたのですが」(同)

 再活用にもカネはかかるが、財政難にあえぐリオ市には余裕がない。

 現地在住のジャーナリスト大野美夏氏はそっけない。

「五輪はリオが勝手にやったこと、と国民は無関心です。“やるときにはやる”のがブラジル人ですが、宴の後はこんなものでしょう」

 小池サン、東京も同じ轍を踏まぬようにね。