高樹沙耶「パートナー」の政界人脈 大麻解禁を陳情の国会議員

社会 週刊新潮 2016年11月10日神帰月増大号掲載

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 映画「チ・ン・ピ・ラ」で柴田恭兵のパートナーとしてシャブに溺れてしまう女を演じたのが、20歳そこそこの高樹沙耶。クスリに手を出したのは“寂しかったから”という儚(はかな)い役所だったが、本名に戻った今はまるで活動家のように堂々としたもの。その強気のバックボーンには、一緒に逮捕されたパートナー、そして政界人脈があった――。

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 10月25日、大麻取締法違反(所持)の容疑で厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部に現行犯逮捕された高樹沙耶こと益戸育江(53)。

「大麻は自分のものではない」と答えているという。

 だが、その主張こそ「大麻取締法第四条廃止勝手連」代表を務め、高樹と一緒に逮捕、送検された森山繁成(58)の主義そのもの。いわく「大麻取締法は所持で逮捕されても、使用は無罪の欠陥法」であり「医療に役に立つ大麻の研究を禁止する第四条は廃止すべき」というもの。森山はこれをもとにロビー活動を続けた。

高樹(上)と一緒に逮捕、送検された森山繁成(下)

 森山を知る人物はいう。

「かつては大田区で建築会社の社長をやっていてね。義侠心があって、若い者からは兄貴のように慕われた。人脈があるから、選挙の応援も手伝っていたんですよ。困ったときの森山頼み、なんて言われて。地元選出の国会議員、平将明と松原仁の所へ行ったのもそういった縁があったからです」

後藤田正純代議士

 平代議士(自民党)と一緒に訪れたのは、後藤田正純代議士の事務所だった。

「当時森山さんは、大叔父に元警察庁長官を持つ後藤田さんが、医療大麻解禁について『体感温度は同じです』と理解を示してくれたと喜んでいましたよ」(同)

 だが後藤田事務所は、

「調べてみると、約6年前、平議員同行のもと来室され、大嘗祭『あらたえ』と徳島の麻について聞きたいとのことでした。関係機関への働きかけは一切ありません」

 とにべもない。

 さらに同じ大田区選出の松原代議士(民進党)は、

「森山さんのお姉さんが応援してくれており、それで森山さんと知り合ったそうです」(事務所関係者)

 だが森山を知る人物は、

「松原さんは随分森山さんの世話になったんですよ。だから民主党政権時、国対委員長代行の松原さんは厚労省へ働きかけ、議員会館の松原事務所で役人たちとの会合まで開いてくれたはずでしたが、逮捕されたら、知らんぷりですか」

■私の追及がアダに

 一方、高樹の参院立候補の際に公認した新党改革の荒井広幸代表(当時)は、法律に背くことをしたのなら罰せられるべき、と前置きしつつ話し始めた。

「森山さんが来たのは、昨年のこと。平山誠元議員と一緒でした。『大麻に含まれる成分が医学的効能を持つかが世界的な議論になっており、研究も進んでいる。日本でも研究できる体制をとるべきだ』という意見でした。私も以前より関心を持っていたこともあり、研究すらできないのはおかしいと国会で言及しました」

 荒井元代表は昨年6月より複数回に亘って国会で質疑に及んでいる。時には、厚労省の役人に対し、“やる気がないのは調べようともしない厚生(ママ)省!”(参議院予算委員会)と、語気を荒らげることもあった。

「私の追及がかえって違う方向に、厚労省のやる気を起こさせてしまったかも。もちろん任命責任は感じています……」(同)

 ともあれ高樹らが欠陥と言い放つ大麻取締法での逮捕容疑は、第三条(所持)違反である。彼らが医療用大麻のために廃止すべし、と唱える第四条ではない。

特大ワイド「ふりむけば百鬼夜行」より