「蓮舫」民進に噴出する支持母体「連合」との不協和音 補選も完敗

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 熟年夫婦が離婚できない理由の一つに妻の経済的事情があるというが、こちらが別れられないのは“票”の力ゆえ。民進党の蓮舫執行部と支持母体である連合との間に不協和音が噴出しているのだ。

国政初陣は散々な結果に

「10月24日の昼に議員会館で予定していた蓮舫さんと神津里季生(りきお)会長との会合が、キャンセルとなったんです」

 とは民進党関係者。

「“政策要求実現院内集会”といって、連合主催によるものでした。神津会長が挨拶し、蓮舫代表が決意表明をした後、連合が重視する政策について民進党議員に説明をするはずでした。言わば、党と連合の結束を確認するためのセレモニーです。議員ら200名ほどが集まる段取りだったのですが」

 党所属の議員も驚く。

「この集会は会期中に1度は行う重要なもの。知る限り、中止は初めてだね」

 その理由を政治部デスクが解説するには、

「先の新潟県知事選をきっかけに関係がこじれているんです。蓮舫さんは投票2日前の14日に連合が支援していない米山隆一候補の応援演説に立ち、神津会長は20日の会見で“背信行為だ”と激怒していました」

詫びを入れたのだが…

 野田幹事長が連合新潟に詫びを入れたのだが、23日投開票で完敗した福岡6区と東京10区の衆院補選でも事件は起きていた。

「以前から、会長は共産党との選挙協力に否定的でしたが、共闘推進派の安住淳民進党代表代行が野党4党で共同演説を行ったことに“どういう経緯だったのか”と不快感を示した。対して、安住さんも“連合は何なんだ”と漏らしていたそうです。結果、東京10区の選挙終盤に連合の運動員が撤収してしまいました」(同)

 先の関係者が嘆息する。

「今夏の参院選では連合系候補が8人当選していますし、連合とは離れられない。執行部は関係修復に必死ですが、今回も、うやむやにするしかないんです」

 冷え切った夫婦じゃないんだから……。

週刊新潮 2016年11月3日号掲載

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