〈「お言葉」を私はこう聞いた〉何よりも皇室の存続を――工藤美代子(ノンフィクション作家)

社会週刊新潮 2016年8月25日秋風月増大号掲載

 戦後71年が経過して、象徴というきわめて曖昧な言葉で表されていた天皇のお立場は、そろそろ終焉を迎え、新しい時代が始まるのではないか。今回、天皇がご退位を意識したご発言のヴィデオを繰り返し見ながら、そんな思いを強くした。

 はっきりと摂政制度の不十分性にも言及された陛下のお気持ちが、どの辺におありなのかは推測するしかないが、私は常に陛下の傍に寄り添っておられる皇后のお考えも当然含まれていたのではないかと考えた。

 思い起こせば昭和天皇が20歳の若さで摂政宮になられたのは大正10年のことである。

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