天皇陛下のお気持ち表明で、美智子皇后と雅子妃の“引き継ぎ”は…

社会週刊新潮 2016年8月11・18日夏季特大号掲載

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 NHKの報道によって明るみに出た、天皇陛下の生前退位のご意向。8月8日には、陛下自らビデオメッセージを通じて、生前退位に対するお気持ちを国民に向けて表明された。

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 そこで気になるのは、皇室典範の改正はもちろん、皇室内の「課題」である。生前退位は、天皇陛下が皇太子殿下に地位を譲られるということに留まらず、同時に女性皇族間での「引き継ぎ」も意味するからだ。

「生前退位がなされた場合、天皇陛下のご負担が減り、陛下の身体を常に案じられている美智子さまも一息つかれることでしょう。しかし、別の懸念がおありのようです」

 こう憂慮するのは、ある皇室関係者だ。

天皇皇后両陛下

「雅子さまのことです。生前退位が実現した暁には、必然的に雅子さまが皇后になられます。皇后陛下と妃殿下は似て非なるもの。皇后になられるにあたっては、お立場にふさわしい所作やしきたりを学ばなければなりません。それは皇后陛下から妃殿下へと受け継がれるものですが、美智子さまと雅子さまがおふたりで面会される機会は皆無と言って差し支えない状況が続いています」

 確かに、ご病気を患われて久しい雅子妃は、長らくご公務等をなかなかこなせない日々が続いている。畢竟(ひっきょう)、「皇后教育」も充分に受けられていないのではないかと指摘されてきた。

 とはいえ、最近、雅子妃のご体調に回復の兆しが見られるのも、また事実である。皇室ジャーナリストの渡辺みどり氏は、

「昨年11月、雅子さまは12年ぶりに園遊会にお見えになり、今年4月には7年ぶりに宮中祭祀に臨まれました。良い方向に向かわれていると、私は希望的観測を持っております」

 と期待し、ある皇室ウォッチャーもこう後を受ける。

「先月、東宮ご一家で神武天皇陵のご参拝に向かわれた際、新幹線の中から、雅子さまはこれまでにない満面の笑みで、ホームにいた私たちに手を振られていました。また、6月にご夫妻で被災地の岩手県を訪問された時も、それまで敬遠されていた関係者との昼食会に出席。お母さまに合わせるように、愛子さまも、かつてのように中学校に遅刻することもなく、やはり笑顔の場面が増えています」

 雅子妃、愛子さまともに、一時期の「苦境」を脱したかに見える。しかし、

「雅子さまの7年ぶりの宮中祭祀は、あくまで東京を外されていた両陛下の名代としてであって、言わば『欠席不可』のやむを得ないものでした。実際、その後、雅子さまは再び宮中祭祀を欠席なさっています」(前出・皇室関係者)

 皇室ジャーナリストの神田秀一氏が、

「天皇皇后両陛下は、国民の幸せを祈る宮中祭祀を、天皇家が代々受け継いできた大切な文化と位置付けられています」

 と語る大事な宮中祭祀に関して、雅子妃は相変わらずの状態なのだ。加えて、

「他にもやはり、雅子さまは苦手な場面を避けておられます。例えば勤労奉仕団へのご会釈。両陛下は皇居などを清掃する奉仕団の前に現れ、会釈されるのですが、雅子さまはまずなされない。奉仕団は高齢の方が多く、必然的に美智子さまファンが多い。彼らの前に出て、皇后陛下と比べられるのが、雅子さまはお嫌なのです」(前出・皇室関係者)

 だが、皇后になられれば、「選り好み」はしていられまい。

 雅子妃には、「新時代」の足音がどのように響いているのだろうか――。

「ワイド特集 鉄の女の『金』『銀』『銅』」より