新生なでしこ、王者とドロー 五輪予選落ちは佐々木前監督の問題だった

スポーツ週刊新潮 2016年6月16日号掲載

 リオ五輪出場を逃した、“なでしこジャパン”。ノリさんこと佐々木則夫監督は退任し、代わって高倉麻子新監督が就任したわけだが、先頃、その初陣というべきアメリカ遠征が行われた。

佐々木則夫監督

 大手紙サッカー担当記者が語る。

「アメリカといえば、ロンドン五輪、W杯で優勝し、世界ランク1位に君臨する絶対王者。アジア最終予選で惨敗したあの“なでしこ”が太刀打ちできるチームではないと思ったのですが……」

 そう、意外にも太刀打ちできたのである。

 6月2日に行われた第1戦で、高倉監督は先発オーダーを一新。攻撃の要となるトップ下に、代表初招集の千葉園子(22)を抜擢した。

 先の記者曰く、

「我々記者のほとんどがノーマークだった選手です。所属は、なでしこリーグ2部の“ASハリマ アルビオン”……すみません。取材したことないです」

 2012年に発足したこのチームの本拠は兵庫県姫路市。前身は姫路日ノ本短期大学サッカー部OG会で、千葉も同大OGだ。ユニホームの胸には、赤穂市に生産拠点を構える“アース製薬”の文字が躍る。

 遠征に話を戻そう。なでしこは華麗なパスワークでなんと2点を先制。目を覚ましたアメリカに3点連取され逆転を許すも、土壇場で追いつきドローとした。5日の第2戦は、先発を更に入れ替えた結果、0―2で敗れたものの、“これならリオでも十分戦えたのでは”と思わせる善戦だった。

「つまるところ、なでしこの失墜は、選手ではなく、監督に問題があったことが明らかになった。そういえば、佐々木前監督は、講演活動などに忙しく、リーグの視察はコーチ任せでした。一方の高倉監督は、なでしこリーグのみならず、中高生の試合を含め、自らの脚で現地を回り、選手を逐一チェックしています」(同)

 なでしこよ、もうひと花、咲かせとくれ。