リオ五輪の新体操強化本部長「山崎浩子」が統一教会を脱会するまで

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「脱会」の決定打となった“勅使河原氏の行動”

 こうした杉本氏による脱会活動が知れると、彼には尾行がつき、また「結婚」相手の勅使河原(てしがわら)秀行氏が「逆奪回」に出るなど、事態は混迷を極めた。だが皮肉なことに、この勅使河原氏の行動が、山崎氏を「覚醒」させる決定打となった。

「かつて彼女が勅使河原さんのことを『愛している』などと認(したた)めていた手紙を、彼はテレビで公開。この放送を私は浩子さんと一緒に観ていたんですが、彼女はその場で結婚指輪を外し、ゴミ箱に捨てていました。普通、『妻』の手紙を許可なく公開しませんからね」(同)

 そして93年4月21日、山崎氏は記者会見を開き、自ら「脱洗脳宣言」をするに至ったのだった。

 その後も暫(しばら)く、杉本氏の自宅の近所では、「何者」かによってあらゆる電信柱に中傷ビラが貼られるなどの嫌がらせが続いたという。

「あのまま浩子さんが勅使河原さんと入籍し、完全に同居していたら脱会はまず不可能でした。あそこが最初で最後のチャンスであり、奇跡だったのです」(同)

 リオ五輪でフェアリージャパンにメダルをもたらし、山崎氏自身も妖精のような真の笑顔を見せることが、杉本氏への最大の恩返しになるに違いない。

「ワイド特集 淑女たちの疾風怒濤」より

週刊新潮 2016年5月5・12日ゴールデンウイーク特大号掲載

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