【報じられなかった角界のタブー】往年の名大関「貴ノ浪」が命を落とした午前10時のラブホテル

スポーツ 週刊新潮 2015年7月23日号掲載

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視線の先にはベッドでうつぶせのパトロン男。そう、彼は腹上死したのだ。

 視線の先にはベッドでうつぶせのパトロン男。そう、彼は腹上死したのだ。

――中小企業が軒を連ねる大阪府豊中市走井(はしりい)は、伊丹空港から車でわずか5分の距離にある。6月20日は、蒸し暑い、うっすらと晴れた朝から始まった。午前10時20分ごろ、この町に4軒あるラブホテルのうちのひとつに姿を現したのが、他ならぬ元大関・貴ノ浪(本名:浪岡貞博)こと音羽山親方である。

 それから何が起こったか――について述べる前に、青森県三沢市に住む彼の母・京子さんの話によると、

「貞博はその前日、奥さんに“友達5人と会ってくる”とだけ言って、大阪へ向かったそうです」

 相撲担当記者が後を受け、

「親方一家は、2002年に結婚した6歳上の陽子夫人と、10歳になるひとり娘の3人家族。彼女らは名古屋で生活し、親方は東京へ単身赴任をしています」

 ところが、この時点で件(くだん)のパトロン同様に、親方にはひたひたと死神が近づいていたのである。

「ホテルの部屋は全部で53。取り立てて特徴のない一室で、親方は“大阪妻”とコトに及んどった。それが30分もせえへんうちに状態がワルなって、慌てた女が受付へ連絡を寄こしたんです」

 と、大阪府警関係者の一人が次のように打ち明ける。

「で、ホテルからの119番通報を受け、救急隊4人が向かったものの、時すでに遅しやな。死因は急性心不全やけど、いわゆる腹上死。貴ノ浪は有名人やし、去年から話題の連続青酸不審死事件のこともあって、司法解剖へ回したうえで、薬物検査もした。けど、死因に不審な点はなかったんですわ」

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