金メダリストを支えてきたトレーナーが明かす「肩凝り」「腰痛」解消法 すぐに効果を実感できる「ふるふる体操」とは?

ドクター新潮 ライフ

  • ブックマーク

三つの体操

腹斜筋ふるふる体操

[やり方] 椅子に座り、両手を軽くグーに握る。あばら骨のすぐ下あたりにある「腹斜筋」に両手のグーを軽く当てる。そのまま、両手のグーを、横(水平)方向にぶるぶるっと10秒間、細かく揺さぶる。次にグーの場所を下げて10秒、横にずらして10秒、同様に揺さぶる。立ったままだと筋肉が緊張してほぐれにくいので、必ず椅子に腰かけて行う。

[解説] 座りっ放しだと横っ腹とも呼ばれる腹斜筋をはじめ、腹筋やインナーマッスルがカチカチに固まります。それがいつしか腰痛と猫背を招く。じつは腰痛は“お腹側の筋肉の硬さ”が原因になっていることも多いのです。ですから30分~1時間に1度は、テレビを見るなどしながら行いましょう。コツはマッサージ機のように素早くぶるぶる揺さぶること。たったこれだけで背筋が伸びて、腰痛が軽くなる効果が期待できます。

お尻ふるふる体操

[やり方] 床にうつぶせに寝る。顔は、右か左、どちらかへ向けておく。両腕は体の脇にだらんと下ろして全身の力を抜く。そこからお尻だけを顔と反対の方向にぶるぶるっと振る。顔が右向きなら、お尻を左へ。左右で各30秒間ほど揺さぶり、お尻の「大臀筋」や「背骨」をほぐす。左右のヒザが向き合うように少し内向きにすると、股関節が内旋して、行いやすくなる。じゅうたんや畳の上など、滑りにくい場所で行うのがおすすめ。

[解説] この体操では、腰痛を引き起こす大臀筋という“人体最大級の筋肉”を揺さぶり、こわばりをほぐせます。座りっ放しはお尻の筋肉もカチカチにしてしまうので、時々ほぐしてあげましょう。また、背骨を含め腰や背中までを同時に揺さぶり、積年のカチカチになった“骨と筋肉の癒着”も解放することができます。筋肉がほぐれると背中や腰まわりの血流も改善するので、頭痛などの不定愁訴が軽くなることもあります。

ヒザふるふる体操

[やり方] 仰向けに寝転がり、椅子やソファに両足を乗せる。ヒザ下がちょうど直角になる位置を見つけ、両ヒザを左右にぶるぶるっと10秒間揺さぶる。今度は体を起こして椅子に座る。全身は脱力したまま、両ヒザだけを細かく、素早く10秒間揺さぶる。さらに両足が“ハの字”になるように内股にして、10秒間、両ヒザだけを細かく揺らす。

[解説] ヒザの周辺には、大腿四頭筋、ハムストリング、ふくらはぎといった体全体を支える重要で大きな筋肉がひしめいています。これらの筋肉が奥の方で凝ったり張ったりしていると、腰痛や股関節痛、ヒザ痛の原因になることも。ですから、ヨコ方向から揺らすことで筋肉の詰まりを取り除きます。ポイントは、揺らしている足に不要な力がギュッと入らないように気を付けること。できるだけ力まない体勢で気持ちよくぶるぶるしてください。

 この体操は「階段を上るとヒザがじんじん痛む」「立ち上がる瞬間、ヒザ折れしないか不安」――そんなお悩みがある方には、特に試していただきたい。ヒザ周りの筋肉や関節の詰まりをほぐしてくれる、最高の一手です。

 もし、「ヒザふるふる体操」が習慣化してきたら、ぜひ一度、上半身を床へと近づける前屈を「体操の前に」やってみてください。“手と床がどのくらい離れているか”を測ってから体操を行い、終わったらもう一度前屈をする。経験上、体操後に“手と床の距離が近づいた!”と驚かれることが多いです。これは股関節や骨盤、下半身の筋肉の詰まりやこわばりが、ヨコ方向に揺さぶられたことで解消したためだと考えられます。体はとても正直ですね。

「筋肉をヨコに揺らす」。何年かたったらエクササイズやストレッチ界隈では当たり前になっているかもしれません。というのも、たくさんの方々がそれを実践してくれているからです。

 例えば、世界新記録を出した20代の男子競泳選手、東京オリンピックで金メダルを獲得した女子レスリング選手、国民的な人気を誇る男性ダンスボーカルグループのメンバーたち、誰もが知る超一流の女性シンガーなど。肉体ひとつで勝負する一流の方々が実践してくれています。

次ページ:無理なくできる運動だけで栄冠を

前へ 1 2 3 4 次へ

[3/4ページ]