「プーチン大統領」が高笑いするトランプ政権の露骨な“反ウクライナ”転換…ロシア「制裁見送り」、虎の子「ドローン攻撃」にも暗雲でゼレンスキー大統領の絶望

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 今、ロシア・ウクライナ戦争の帰趨を決する“天王山”の戦いが続いている。この決戦はウクライナの東部戦線で兵士やドローン、戦車が繰り広げている死闘とは何の関係もない。アメリカのトランプ大統領がロシアのプーチン大統領と手を結び、ウクライナに“終戦”を迫るため桁外れのプレッシャーをかけているのだ。圧倒的な国力差がありながら、4年半が経っても勝利を手にできなかったロシアにとって、まさに“ウルトラCの逆転劇”が目前に迫っている可能性があり、プーチン大統領の高笑いが聞こえてきそうだ。(前後編の前編)

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 10月20日、ワシントンポスト(電子版)は「ロシアは戦争の勝利を察知、トランプ大統領がウクライナを不利に追い込む政策転換を歓迎(Russia, sensing victory, cheers Trump’s latest shift against Ukraine)」との記事を配信した。

 記事の全てが非常に興味深いが、特にインパクトがあるのは以下の記述だろう。

《プーチン大統領が最後にトランプ大統領と電話会談してからの10日間、トランプ大統領はロシア産軽油に対する制裁の適用除外を発表し、戦場では不可欠の衛星システムをウクライナが利用することを制限した。ロシアに対する大規模な追加制裁を棚上げし、ゼレンスキー大統領の退陣を求め、重要な迎撃ミサイルの供給を滞らせるなど、ロシア寄りの姿勢をさらに強めている》

 ロシアの有力外交官と親交を持つロシア人研究者が匿名を条件にワシントンポストの取材に同意。トランプ氏が“反ウクライナ”の政策に転換した背景を次のように指摘した。

「すべては両首脳が電話会談を行った後に起きた。おそらく、プーチン氏はトランプ氏を説得できたのだろう」

 トランプ大統領がプーチン大統領の要請に応じ、《戦場では不可欠の衛星システムをウクライナが利用することを制限した》ことが、ウクライナ軍に大きなダメージを与えたという。

コメンテーターも勘違い

 軍事ジャーナリストは「正直なところ、ワシントンポストの報道内容は、にわかには信じられません」と困惑する。

「大前提として日本の報道は省略が多く、少し分かりにくい内容です。私がワシントンポストの記事を疑問視する理由について順を追って説明しましょう。まずウクライナ軍が大きな打撃を受けたのは『スターシールド』のアクセス制限です。これはイーロン・マスク氏が運営する衛星インターネットサービス『スターリンク』の軍事・政府用です。日本の新聞社などは『ウクライナ軍に対しスターシールドの利用制限が行われた』と説明するだけという記事を掲載しています。そのため誤解した一部のコメンテーターはテレビのワイドショーなどで『中・長距離ドローンによるロシア本土の攻撃が不可能になった』と解説するなど混乱が生じています」

 ウクライナが直面した問題は何だったのか、それは「スターシールドを利用しているドローンが時速160キロを超えると通信に制限がかかり、インターネットの接続ができなくなる」という人為的な“不具合”だった。

「スターシールドの利用制限が発動しても、影響を受けないドローンもあります。例えばウクライナの最前線でロシア兵や戦車を攻撃している『FPV(一人称視点)ドローン』は目の前の敵が相手であり、距離は10キロほどです。その操縦にスターシールドは必要ありません」(同・軍事ジャーナリスト)

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