「プーチン大統領」が高笑いするトランプ政権の露骨な“反ウクライナ”転換…ロシア「制裁見送り」、虎の子「ドローン攻撃」にも暗雲でゼレンスキー大統領の絶望

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長距離ドローンは使用可能

 軍事ジャーナリストは「つまり直接電波が通じる距離ならば、ドローンの操縦にスターシールドを介したネット接続は必要ないのです。敵が妨害電波で操縦を妨害したならば、操縦者と光ファイバーで直接結ばれているドローンで対応ができるのです」と言う。

「またロシア国内の倉庫や燃料関連施設を攻撃している長距離ドローンもスターシールドには接続していません。ロシア国内ではスターシールドが使えませんから、GPSによる自動航法などで目標に向かって飛びます。スターシールドの利用制限が大きな影響を与えるのは主に中距離の攻撃ドローンと迎撃ドローンの2つです。中距離の攻撃ドローンは最前線の向こう側に展開しているロシア軍の駐留・補給拠点、さらに隠されている戦車などを攻撃します。ウクライナ軍の司令部、最前線の指揮官、そしてドローンはスターシールドを介してインターネットで結ばれています。偵察情報やAIの提案した攻撃作戦などを共有し、迅速に戦闘を行うためです。ロシアのミサイルや攻撃ドローンに立ち向かう迎撃ドローンもネットに接続し、敵の飛来情報を共有しながら目標に向かっていきます」

 攻撃用の中距離ドローンや迎撃ドローンは少なくとも時速200キロから300キロの速度で飛ぶ。

 しかし時速160キロを超えた瞬間にネット接続が制限されると、「視界を失い、無線も不通となったパイロット」と同じ状態に陥ってしまう──。

裏切りのトランプ大統領

「速度制限によりウクライナ軍は最前線での攻撃力が減少し、飛来するロシア軍のミサイルやドローンも迎撃できないことになりました。アメリカのウクライナに対する“圧力”は他にもあります。ゼレンスキー大統領は、迎撃ミサイル・パトリオットをNATO(北大西洋条約機構)が購入したにもかかわらず、ヘグセス国防長官がサインを留保していると非難しました。『誰がアクセス制限を実施したのか?』という問題でアメリカのメディアは“トランプ大統領説”か“マスク氏説”のどちらかを報じているようです。ワシントンポストの“プーチン大統領が黒幕説”は少数派でしょう。トランプ大統領がスターシールドの管理者として速度制限を課すことは可能なようです。とはいえ、いくら何でもプーチン大統領の依頼を受けて制限を実施したというのは常識的には考えられません。ロシアに喜んでもらおうと、『ウクライナ軍の作戦・戦術に関わる中距離ドローンと、ロシア軍の攻撃ドローンに対する迎撃ドローンを使用不能にしよう』と狙い撃ちした可能性が高いように思えます」(同・軍事ジャーナリスト)

 ウクライナは10月24日、「スターシールドの利用制限が解除され、160キロを超えても接続できるようになった」と発表した。

プーチン大統領の切札

 だが、ウクライナにとっての危機的状況は全く変わっていない。今回の騒動で、プーチン大統領は願ってもない“切札”を手にしたからだ。

 後編【プーチン大統領が手にしたウクライナを機能不全に追い込む“最強の切り札”…最大の焦点はゼレンスキー大統領の“生殺与奪の権”を握るトランプ大統領の思惑】では、プーチン大統領がトランプ大統領の全面協力を得たならば、外交だけでウクライナを敗戦に追い込めるという恐ろしい可能性についてお伝えする──。

デイリー新潮編集部

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