高市首相の“経済ブレーン”間に確執…「アベノミクス立役者」が「サナエノミクス指南役」を批判するワケ

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 為替は円安に振れ、長期金利は約30年ぶりに3%を超える高水準に到達。一方で実質賃金は8カ月連続でプラスになるなど、政権の看板政策「サナエノミクス」の評価が割れている。実はその裏側で、高市早苗首相を支える経済ブレーン間の確執が深まっているという。

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 10月5日に開会された第222回国会冒頭の所信表明演説で、

「最優先課題は、『経済』の力で、国民の皆様の暮らしを守り、『希望ある未来』を切り開くことです」

 こう力強く語った高市首相。キャッチフレーズの「責任ある積極財政」の幕開けを宣言し、賃上げや所得増、消費マインドの改善を実現すると訴えた。

 ところが、そのわずか3日後。衆院本会議で述べた、

「(政権の方針は)リフレ政策とは異なる」

 との首相答弁が波紋を広げている。

 質問に立った国民民主党の玉木雄一郎代表は、まずベッセント米財務長官が9月1日、日本に“リフレ政策をやめるべき”と異例の注文をつけたことに言及。以降、「リフレ政策と政権戦略は同じではない」(片山さつき財務相)、「アベノミクス的なリフレ政策は終わっている」(城内実経済財政相)など経済閣僚が相次いでリフレ色の否定に走った点をただしたのだ。

 官邸関係者が言う。

「ベッセント氏の発言からうかがえるのは、高市政権の経済政策が実態とは異なる形で米側に伝わっている可能性です。そもそも、高市内閣がこれまでリフレ政策を取ったことはありません」

アベノミクス立役者による“批判”

 この関係者によれば、政権発足後、日銀は年間40兆~60兆円のペースで国債保有額を減らすなど、金融引き締め策を実施。財政赤字についても対GDP比で見ると主要先進国の中で日本はかなり小さいといい、

「それでも“高市政権=リフレ政策”とのイメージが広がっているのは、日本の経済財政運営に直接関わっていない人間の発言が、あたかも政権の政策であるかのように米側で受け取られている――そう考えるのが自然です」(前出の関係者)

 実際、あるエコノミストの存在が関係者の間では以前から物議を醸していたという。その誤ったメッセージの発信者とされる人物を示唆したのが、首相の経済ブレーンで、第2次安倍政権で内閣官房参与を務めた本田悦朗氏だ。

 9月21日、本田氏はXに〈最近、実質的にMMT派のI氏……〉で始まる一文を投稿し、日銀の役割に関するI氏の理解が間違っていると指摘。

 10月11日には〈高市政権のブレーンとされている会田(あいだ)卓司氏〉と実名を明かした上で、〈企業の「貯蓄超過」と「企業の収益黒字」を同一視する誤りをおかしている〉と改めて批判した。

 会田氏とは、クレディ・アグリコル証券のチーフエコノミストで、首相が経済政策の司令塔と位置付ける「日本成長戦略会議」の構成員の一人でもある。

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