「巨人と織田投手」にあったのは密約か「ギリギリのにおわせ」か

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高橋新監督をめぐる攻防

「高橋氏にオファーがないとか阿部氏復帰の可能性があるとか、そういった情報は本命の高橋氏がメディアをかく乱するために意図的に流した可能性もあると見ていたのですが、新監督人事が発表されない中で少なくとも“高橋新監督はなさそうだ”というふうに思い始めました。一方、阿部氏が再登板というのは仮にあるとしても時期尚早との情報を得ていたため、うーんそうなるとやはり松井氏か……くらいの見方がじわじわと強まってはいました」(同)

 山口オーナーにとって阿部前監督を交代させる決断をして以降、新監督人事はずっとつきまとっていた最重要テーマのはずだ。

「実態としては阿部氏が辞任した早い段階で松井氏にアプローチしていたと見ています。あるいは元々2027年シーズンから指揮を取ってもらえないかと松井氏に打診していた可能性もあるでしょう。会見での“ジャイアンツのレギュラーシーズンの全日程が終了した後に松井監督に要請”との言葉はにわかには信じがたいですね」(同)

「長嶋茂雄氏との約束」

 会見で松井新監督は、「長嶋茂雄氏との約束」について質問に答える形で言及している。昨年、長嶋氏の死去後、弔問を行った際に松井氏は「どういう形でまた次の世代に継承していくかは、はっきりした形は見えませんが、長嶋監督と生前、約束したこともあります。その約束を果たしたいなと思います」などと語っていた。以来、この「約束」には当然ながら注目が集まっており、多くの予想は「監督就任」だった。

 この点について会見ではこう語った。

「自分自身そんなこと言うつもり全くなかったんですけど、色々な憶測が飛び、当時のチームにすごい迷惑かけたと思います。言うべきじゃなかったなと思ってます。私の中では自主撤回しておりまして(笑)。みなさんがご自由に考察してください。これが答えかもしれないし、答えじゃないかもしれないし。これは言うべきじゃなかったと。私と長嶋さんだけのものだったというところに戻っております」

“遅いよ!”じゃないですかね

 その後に記者から、「いま長嶋さんからエールを送ってもらえるとしたらと問われて、 「“遅いよ!”じゃないですかね。へへへ。恐らくね、誰よりもこの瞬間を楽しみにしてくださっていたと思います。ただいつまでもその楽しみな気持ちで楽しみを生き甲斐にしていつまでも元気でいてほしいという気持ちも反面ありました。『遅いよ』ですね」と答えた。ほとんど「約束」の中味を打ち明けたようにも思われる回答をするあたりは、松井氏の素直な人柄のあらわれだろう。

「長嶋氏関連の受け答えを聞いて、ミスターとの生前の約束は巨人に密接に関わること、監督をやることに近いものだったと見てよいように感じました。どこかのタイミングで“巨人の松井監督”が誕生することは私自身想定していましたが、長嶋氏は存命中にそれを見たかったのかもしれません。山口オーナーも長嶋氏の思いを共有していたはずですし、オーナー自身が松井待望論者だったとの説もあり、いずれにせよ早い段階で松井氏に監督オファーを出していたのはかなり可能性が高いと見ています。関係者はみな表向き話すことはないと思いますが」(同)

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