「“タバコ、吸ってますか?”くらい聞いてもいい」 高市首相の「自己アピール過剰」答弁で聞こえてきた指摘

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危機管理の欠如について

 女性だから家事の量が多い、身だしなみに使う時間が長い、というのも今どきなかなか微妙な発言で、男性の政治家が口にしたら失言扱いされそうではある。そもそも女性のほうが家事その他に時間が必要というのは、後進の女性政治家たちに対して「女性は家事や身だしなみで大変だから同じようには働けない」という見方を強め、彼女らの活躍の機会を狭めることになりかねない。それどころか、「やっぱり女性に首相は無理だ」という根深い偏見を社会に植え付け、未来のリーダーを目指す人たちの芽を摘んでしまうことさえありそうだ。

 16日の参院予算委員会で質問に立った立憲民主党の辻元清美氏は、「今回、(首相の)危機管理能力の欠如が指摘されている。(更迭された)簗大臣の問題であると同時に、首相の資質も問われているという風に、私は思った方がいいと思います」「危機管理能力がなかったじゃないか、ズルズルズルズルと。この指摘をどう受け止めますか」などと発言した。

24時間、常に公用スマホをそばに

 高市氏はこれに対して、「24時間、常に公用スマホをそばに置いて最大音量にして、夜も横になっている。国会の危機管理能力、そして災害などが発生した時の対処は迅速にやってきたし、危機管理には私は力を入れている思いでございます」と答弁した。

「辻元氏の発言は質問というよりはむしろ意見や見解の表明に近いように感じましたが、高市氏もやや興奮していたのか、辻元氏が聞きたかったこととは違う回答になっていたように思いました。それはともかくとして、この発言も“私はがんばっています”アピールが強く、鼻白むところがありました」(同)

 スマホを枕元に置いているというのも、あまり危機管理対応のアピールにはならないだろう。そんな習慣を持つ人は老若男女珍しくない。

「首相に限らず、しかるべきポジションにいる官僚たちは何かあれば持ち場へ迅速に到着できるように住居はもちろん行動を抑制・制限されています」(同)

首相の持病や喫煙習慣についても

「かつては“映画館で映画は見ないようにしている”と言っている人もいました。そういった人たちからすると首相の発言は“一国の宰相なら当然。国会で言うほどのことなのか?”と映りますし、一方で“いやいや、睡眠時間の確保は必須。しっかり寝てくださいよ”との思いを持つ人もいるようです。辻元氏は危機管理について聞くのであれば首相の持病や喫煙習慣についても尋ねた方が良かったのではないでしょうか」(同)

 高市氏は関節リウマチが持病だと公表している。関節リウマチの患者のうち間質性肺疾患を併発するケースはそれなりにあるとされる。しかも高市氏はヘビースモーカーだ。

 関節リウマチと肺の疾患には深い関連性があるうえ喫煙がそのリスクをさらに高める以上、禁煙は強く推奨される。実際に高市氏の主治医は健診のたびに「禁煙をすすめた」との情報もある。

「官邸内でも首相の喫煙・禁煙問題は結構なレベルのリスクとして認識されているはずです。個人の既往歴や病状は言うまでもなくプライバシーですが、政治家は話が別で、しかも公人中の公人である一国の宰相の健康状態は国家の命運を左右します。そのため最高レベルの公共性があり知る権利の対象となり得る。辻元さんは率直な物言いが強みなのですから、ストレートに“タバコ、吸ってますか?”くらい聞いてもよかったのではないでしょうか」(同)

デイリー新潮編集部

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