「自分らしく生きる」がツラい――“自分らしさ”の礼賛が万能薬になった社会の落とし穴
「自分らしく」生きることが幸せにつながる――現代社会ではそのような考え方が定着しているように見えます。でも、どうすれば「自分らしさ」を育むことができるのか。また、それが本当に幸せにつながるのか。これは意外に難しい問題です。
20世紀の中盤、イギリスの社会学者バジル・バーンステインは、ロンドンの労働者階級と中産階級の家庭では、子育てに用いられる言語のタイプ(スピーチコード)が異なることを調査で明らかにしました。
たとえば、子どもが寝る時間になっても「まだ起きていたい」と駄々をこねたとします。...

