「1日大さじ1杯で若返り」する「あの油」の効能とは? 「加熱調理はしないように」「運動のやり過ぎは要注意」

ドクター新潮 ライフ

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三つの主な働き

 いま国内外で、老化細胞を取り除く薬やワクチンの研究が進んでいますが、多くは人工的な化合物によるものです。一方、DEL-1は体内に存在するまさに天然の老化細胞除去物質。私たちの研究班は世界で初めてそのシステムを証明し、今年1月、国際的な学術誌で発表しました。

 DEL-1の働きは主に三つあります。「老化細胞だけに自死(アポトーシス)を促す」「免疫細胞を自死した老化細胞へと向かわせる」「その老化細胞を免疫細胞に除去させる」です。

 私がDEL-1の研究に足を踏み入れたのは2014年、米ペンシルベニア大学で歯周病治療の研究をしていた時でした。歯周病の悪化には、免疫細胞の一種である好中球(こうちゅうきゅう)の過剰反応が関係しています。当時、DEL-1は好中球の暴走を抑える分子という側面が知られており、共同研究者から「DEL-1を調べてみないか」と声をかけられたことがきっかけです。

 転機は15年です。マウスを使った研究で、DEL-1が骨を壊す破骨細胞に直接作用し、骨がもろくなるのを防ぐ働きがあることを発見。さらに加齢によってDEL-1が減少していくことを突き止めたのです。以来、DEL-1と老化の相関関係や、DEL-1と病気の関係などについて調査や研究を行っています。

若返りを実現する鍵

 特に骨や歯に関しては、DEL-1が若返りを実現させる鍵になると確信を持って言えます。今年1月に発表した研究では、DEL-1が少ないマウスほど老化細胞が蓄積して骨粗鬆症が重症化し、DEL-1を多く持つマウスは老化細胞が効率良く除去され、骨密度が保たれることも確認できました。

 骨粗鬆症は、年を取ると避けて通れない病気の一つです。現在の治療は骨の破壊を止める薬の投与がメインで、副作用の懸念も残ります。DEL-1へのアプローチが確立されれば、副作用が少ない根本的な治療が可能になるでしょう。骨の破壊を防ぎ、もし再生を促せれば歯周病治療にもつながります。

 さて、チェックリストの10項目に話を戻します。なぜ、これらがDEL-1不足のサインになるのか? DEL-1は体のあちこちにあり、さまざまな不調に関係しているものの、全てが自覚症状として現れやすいとは限りません。例えば、DEL-1は腎臓に非常に多く存在することが確認されていますが、腎臓は沈黙の臓器と言われるほどで、不足していても症状としてすぐには現れてきません。腎臓病によるむくみや疲れやすさを実感するのは、かなり進行してからになります。

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