「巨人」健闘で高まる「橋上代行」監督昇格論 逆転Vなら来季は初の“脱・生え抜き指揮官”誕生か 2位でも注目されるフロントの判断
セ・リーグペナントレースは残り40試合を切り、首位・阪神を2位巨人が2ゲーム差で追う展開に。優勝争いはこの2チームに絞られてきたと見てよい。優勝候補の大本命とされてきた昨季の覇者・阪神に食らいつく巨人・橋上秀樹監督代行(60)の手腕は高く評価されている。来季の監督人事は現時点で白紙だが、現場の選手、コーチからは「橋上さんがプレーしやすい環境を整えている」と感謝の声が聞こえるなど人望は厚い。今年のシーズン途中に電撃辞任した阿部慎之助氏まで続いていた「体育会系」「純血主義」の伝統に待ったをかけ、橋上監督代行を来季の監督に昇格させるか。巨人の球団フロントの決断が注目される。
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若返りの真っただ中
巨人は8月11日から本拠地・東京ドームで迎え撃った首位攻防戦で痛恨の3連敗。森下翔太に3本塁打、佐藤輝明に4本塁打とアーチを量産されたことは大きな反省点だが、巨人OBは「戦力の差を考えるといたし方ない部分もある」と指摘する。
「阪神は森下、佐藤が打撃タイトルでリーグトップを争い、先発陣も高橋遥人、村上頌樹、才木浩人の強力3本柱がいる。藤川球児監督の不可解なベンチワークで勝ちきれない試合が目立ちますが、普通に野球をしていれば首位を独走していても不思議ではない。一方で巨人は若返りの真っただ中です。浦田俊輔、石塚裕惺、笹原操希などを育成しながら、阪神と首位争いを繰り広げている橋上監督代行の手腕は高く評価されるべきです」
その後の中日3連戦(バンテリン)では2勝1敗と勝ち越し、阪神との差を2ゲームに縮めている。
チームが明るくなった
野球評論家の戦前の予想では、阪神のリーグ連覇を予想する声が圧倒的に多かった。巨人は優勝どころかBクラスの評価も見られたが、驚きはなかった。不動の4番として活躍していた岡本和真がポスティングシステムでブルージェイズに移籍し、チームの顔だった坂本勇人に衰えが見られる。先発投手陣もそろっていない状況で、投打に脂の乗り切った選手がそろっている阪神と戦力で大きな差があった。そして、交流戦直前に想定外の出来事が。阿部慎之助監督の電撃辞任により、橋上監督代行が急遽就任した。
チームに動揺が走ることが懸念されたが、交流戦で10勝6敗2分とセ・リーグの球団で唯一勝ち越し。6勝12敗と苦戦した阪神との差をひっくり返して首位に立つと、その後もしぶとい戦いぶりで白星を積み重ねていく。巨人のコーチは阿部政権の時との違いを明かす。
「阿部さんは近寄りがたい雰囲気で、選手やコーチとの間に緊張感がありました。でも、これは決して悪いことではありません。高橋由伸さん、原辰徳さんが監督時代もそうでしたし、スーパースターなので、少し構える部分がある。でも橋上さんは違います。ベテラン、若手関係なくコミュニケーションを積極的に取り、野球以外の雑談もする。3軍を電撃視察した際にも若手に話しかけていましたしね。意識して行動しているのではなく、人が好きなんだなと感じます。コーチにも起用法についてどんどん意見を求めてきます。風通しが良くなり、ベンチでも常に声が出ている。チーム全体の雰囲気が明るくなりましたね」
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