「巨人」健闘で高まる「橋上代行」監督昇格論 逆転Vなら来季は初の“脱・生え抜き指揮官”誕生か 2位でも注目されるフロントの判断
選手の性格を考えた上での声掛け
巨人の球団公式YouTubeを見ると、選手たちが橋上監督代行とリラックスした表情で話している様子が配信されている。7月27日には、橋上代行が山口寿一オーナーに前半戦の報告を行った。複数のスポーツ紙によれば、その際に話題になったのは、代行が監督室を使用せず、ベンチでも監督椅子に座らないこと。それによって、チームにプラスの効果が出ていると評価されたという。
巨人の球団OBは指摘する。
「橋上さんは楽天、西武、ヤクルト、オイシックスなどで指導者を務め、時代に合わせてどうすれば選手たちの能力を最大限に引き出せるか色々考えてきたと思います。阿部さんの監督時代は『ザ・体育会系』のスタイルでした。厳しい言葉でハッパをかける場面が目立ちましたが、委縮して本来の力を発揮できない選手がいたことも事実です。体育会系が悪いわけではないですが、橋上さんは個々の選手の性格を考えた上での声掛けがうまい。巨人の監督は純血のスター選手が就任するという不文律がありますが、ファンはそこまでこだわりがない。今のチームの完成度を高めるなら、橋上さんが来季の監督に昇格するのが自然だと思います」
野村克也さんの薫陶
選手のモチベーションを引き上げ、能力を発揮させる手腕がフォーカスされるが、他球団のコーチは「橋上さんの凄さはベンチワーク、戦略面ですよ」と強調する。
「相手投手の配球を読んだ時にどの打者が力を発揮できるか、どの投手を起用されたら相手打者が嫌がるかを熟知している。楽天のコーチ時代に野村克也さんの薫陶を受けているので、弱者の兵法を理解していますよね。実際にチームの成長率を考えたら、巨人がリーグトップだと思います。不安視された先発陣はドラフト1位左腕の竹丸和幸、井上温大が先発ローテーションで回り、シーズン途中に獲得した小笠原慎之介は安定した投球を続けて一気に層が厚くなっている。野手陣も楽しみな若手が多い。手強い相手になったので、監督が代わってくれた方が他球団は助かると思います」
今後の戦いぶりが、オフの監督人事に大きく影響することは間違いない。首位・阪神を逆転し、V奪回すれば来季は監督昇格の可能性が色濃くなる。一方で、2位に終わった場合に球団フロントがどのように評価するか。高橋由伸氏の再登板、松井秀喜氏の招聘など色々な可能性が報じられる中、橋上監督代行の去就が注目される。
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